羊飼い(ブレイク:無垢の歌)

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ウィリアム・ブレイク詩集「無垢の歌」より「羊飼い」The Shepherdの歌。壺齋散人訳。

羊飼い

  羊飼いの仕事は楽しい仕事
  朝から夕まで歩きまわって
  一日中羊を追いかける
  感謝の言葉をささやきながら

  子羊が可愛い声をあげると
  母羊がやさしく答えてあげる
  羊飼のおかげで羊たちは平和
  羊飼がいつもそばにいるから

ウィリアム・ブレイクの第一詩集「無垢の歌」は、実質的には「羊飼い」の歌から始まる。羊飼いは羊飼いの仕事が楽しいといって、自分の仕事に満足している。なぜなら羊とともに暮らすのは素敵なことだし、羊も自分を頼ってくれる。自分も羊も神様に感謝しなければならない。

羊のほうも、羊飼いがいるおかげで、狼に襲われる心配もなく、のんびりと草を食べていられる。やはり神様に感謝しなければならない。

なにやら人間の親子、母と子の幸せな関係を物語っているようだ。無垢な子どもと、子どもを導く母親の愛。この詩はそんな愛と喜びのテーマを、うららかに歌ったものだ。


The Shepherd : William Blake

  How sweet is the shepherd's sweet lot!
  From the morn to the evening he strays;
  He shall follow his sheep all the day,
  And his tongue shall be filled with praise.

  For he hears the lambs' innocent call,
  And he hears the ewes' tender reply;
  He is watchful while they are in peace,
  For they know when their shepherd is nigh.


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    このページは、が2007年8月 4日 21:30に書いたブログ記事です。

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