枯葉 Les feuilles mortes :レミ・ド・グールモン

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枯葉 Les feuilles mortes :レミ・ド・グールモンの詩集「シモーヌ」 Simone から(壺齋散人訳)

  シモーヌ 森へ行こう 枯葉が落ちて
  コケや石畳や小道を覆っているよ

  シモーヌ 枯葉を踏む音が好きかい?

  枯葉の色はやさしく 音は厳かだ
  地面を覆う はかない漂流者

  シモーヌ 枯葉を踏む音が好きかい?

  枯葉は黄昏の中に物悲しく
  風に吹かれてかすかな叫び声をたてる

  シモーヌ 枯葉を踏む音が好きかい?

  足で踏み砕くと 生き物のように泣く
  それは翼の音か 女の衣擦れの音のようだ

  シモーヌ 枯葉を踏む音が好きかい?

  さあ 僕らもいつかは枯葉のようになる
  さあ もう夜だ 風が枯葉を吹き散らす

  シモーヌ 枯葉を踏む音が好きかい?

枯葉に人生の漂泊と落葉を重ね合わせるのは、古今東西を問わず詩人たちのイマジネーションに訴えかけるテーマだったのだろう。レミ・ド・グールモンもこの詩の中で、枯葉のそのようなイメージを歌っている。

シモーヌへの問いかけのルフランが効果的に響き、音楽性に満ちた作品といえよう。


Les feuilles mortes - Remy de Gourmont

  Simone, allons au bois : les feuilles sont tombées ;
  Elles recouvrent la mousse, les pierres et les sentiers.

  Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes ?

  Elles ont des couleurs si douces, des tons si graves,
  Elles sont sur la terre de si frêles épaves !

  Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes ?

  Elles ont l'air si dolent à l'heure du crépuscule,
  Elles crient si tendrement, quand le vent les bouscule !

  Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes ?

  Quand le pied les écrase, elles pleurent comme des âmes,
  Elles font un bruit d'ailes ou de robes de femme :

  Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes ?

  Viens : nous serons un jour de pauvres feuilles mortes.
  Viens : déjà la nuit tombe et le vent nous emporte.

  Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes


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    コメント(1)

    壺齋散人さま
    初めてコメントを差し上げます。HNはアオスタと読みます。
    グールモンの「落葉」の翻訳を探してこちらに伺いました。
    私のブログにも書きましたが、堀口大学の翻訳で、どうしても腑に落ちない部分があり、いろいろな人に助けていただいた顛末を、ブログアップしました際、壺齋散人さまの訳を引用させていただきました。
    また、10月29日付けのブログでは、勝手ながらコメントへのお返事の中で、全文を引用させていただきました事、また本日アップいたしました「拾遺」には、こちらのブログをリンクさせていただきました事をお伝えいたします。
    何か不都合がありましたら修正、削除いたしますので、よろしくお願いいたします。

    こちらのブログには私が好きな詩人の作品がいっぱいです。
    今回の事とは関係なくまたお邪魔させていただきたいと思っております。ぶしつけなお願い、突然のコメントをお許しいただけることを願いつつ。

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