綢繆(詩経国風:唐風)

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詩経国風:唐風篇から「綢繆」を読む。(壺齋散人注)

  綢繆束薪  綢繆(ちうびう)として薪を束ぬ
  三星在天  三星天に在り
  今夕何夕  今夕何の夕ぞ
  見此良人  此の良人を見る
  子兮子兮  子や子や
  如此良人何 此の良人を如何せん

  綢繆束芻  綢繆として芻を束ぬ
  三星在隅  三星隅に在り
  今夕何夕  今夕何の夕ぞ
  見此邂逅  此の邂逅を見る
  子兮子兮  子や子や
  如此邂逅何 此の邂逅を如何せん

  綢繆束楚  綢繆として楚を束ぬ
  三星在戶  三星戶に在り
  今夕何夕  今夕何の夕ぞ
  見此粲者  此の粲者を見る
  子兮子兮  子や子や
  如此粲者何 此の粲者を如何せん

結わえまとめて薪を束ねれば、参星は天の東に上っています、今宵は何の夕べでしょうか、素敵な夫に嫁ぐ日なのです、大事なあなた、あなたがどうしようもなくいとおしいのです

結わえまとめて草を束ねれば、参星は天の一隅にあります、今宵は何の夕べでしょうか、素敵な夫に巡り会った日なのです、大事なあなた、あなたと巡り会えたことが本当にうれしいのです

結わえまとめて茨の枝を束ねれば、参星は天の南に上っている、今宵は何の夕べだろうか、素敵な女性を娶った日なのだ、大事なお前、おまえを何にも増して可愛く思うのだ

互いに夫婦となれた喜びを、男女が声を合せて歌ったものである。綢繆は薪などの材料を束ねること、薪を束ねるさまに、男女がしっかりと結ばれることをたとえたのであろう、三星は星座二十四宿のひとつ、

言葉の勢いからして、最初の2節は女、最後の1節は男が歌ったものと解釈した


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