子夜呉歌:李白

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李白の七言古詩「子夜呉歌」(壺齋散人)

  長安一片月  長安一片の月
  萬戸擣衣聲  萬戸衣を擣(う)つの聲
  秋風吹不盡  秋風吹いて盡きず
  總是玉關情  總て是れ玉關の情
  何日平胡虜  何れの日にか胡虜を平らげて
  良人罷遠征  良人遠征を罷めん

長安の空に一片の月がかかり、家々からは冬支度のために衣をうつ音が聞こえてくる、秋風が吹き止まないのは、玉關の情が込められているから、いつになったら胡虜を平らげて、愛する人が遠征から帰ってくるのでしょう


子夜呉歌とは樂府の一種。子夜という娘が作った呉の地方の歌である。李白はこの曲に合わせて、春夏秋冬それぞれを歌った四首の詞を書いた。これは秋を歌ったもので、四首のなかでもっとも有名なものである。

歌の内容は、戦役を憂える婦人の気持ちを歌ったものだろう。李白が玉門関を訪ねたという記録はないから、想像を以て玉門の情を込めたのだと思う。


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    このページは、が2009年2月27日 18:45に書いたブログ記事です。

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