エルサレム Jerusalem:ウィリアム・ブレイク

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ウィリアム・ブレイクの詩「エルサレム」を読む。(壺齋散人訳)

  目覚めよ イングランド 目覚めよ!
  汝の妹エルサレムが呼んでいる!
  何故死の眠りにふけったまま
  彼女を城壁の外に立たしておくのか?

  丘や谷間には彼女の足音が響き
  汝の大地をやさしく踏みしめている
  汝の門はシオンへと通じている
  いまや歓喜と愛の時が来たのだ

  いまこそ時節はめぐりめぐって
  我らの心は喜びに浮き立つ
  ロンドンの家々が神の羊を
  イングランドの緑の園に迎えるのだ


エルサレムはブレイクにとって、現実の土地ではなく、天国のメタファーだった。だからエルサレムをイギリスの大地に迎え入れることは、この世が開放されることを意味している。


Jerusalem : William Blake

  England! awake! awake! awake!
  Jerusalem thy sister calls!
  Why wilt thou sleep the sleep of death,
  And close her from thy ancient walls?

  Thy hills and valleys felt her feet
  Gently upon their bosoms move:
  Thy gates beheld sweet Zion's ways;
  Then was a time of joy and love.

  And now the time returns again:
  Our souls exult, and London's towers
  Receive the Lamb of God to dwell
  In England's green and pleasant bowers.


関連リンク:ポエティカル・スケッチ:ブレイク詩集

  • ウィリアム・ブレイク詩集:無垢と経験の歌




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