カラスが利口な生き物であることは、イソップ物語の作者も知っていたらしい。イソップ物語には、のどの渇いたカラスが水の入った瓶を見つけたが、くちばしが届かないので石を瓶に投げ込み、水面を上昇させて飲むという話が出てくる。ここから「必要は発明の母」という格言が生まれた。
現代のカラスも同じようなことをする。ケンブリッジ大学の研究グループが、ミヤマガラスの道具を使う能力がどのようなものか調べた実験によると、瓶の中の水の表面に虫を浮かべてミヤマガラスにさしだしたところ、ミヤマガラスは瓶に石を投げ込んで水面を上昇させ、虫を掬い取って食った。イソップのカラスとまったく同じことをしたわけである。
カラスは最初、小さな石を次々と投げ込む行動をしていたが、そのうち大きな石のほうが効率がよいとわかると、もっぱら効率のよい方法を選ぶようになる。いったん覚えたことは、シチュエーションが変わっても、迷うことなくできるそうだ。
研究グループはまた、水の底に虫を寝かせて与える実験もした。これでは石を投げ込んだだけでは問題の解決にはならないが、水を攪拌するように工夫すると虫が表面近くに浮かび上がってくるので、捕まえやすくなるということを、ミヤマガラスは難なく学習した。
この実験に限らず、カラスが高い知性を持っていることは、いろいろな実験で証明されている。
ところがカラスの仲間でも、ヨーロッパに生息するほかのカラスは、ミヤマガラスほど利口ではないらしい。このことから研究グループは、イソップの描いたカラスはミヤマガラスに違いないと推測している。
日本のハシブトガラスだって、利口なことでは定評がある。時には人間の浅知恵では予想できないようなことまでやってのける。
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カラスのお話、動物好きの私にとって、こんなに興味深く楽しい事はありません。 父が生きてたらどんなにか目を輝かせて嬉しそうに読んだ事でしょう。カラスの利口さには目を見張るものがありますね。お賽銭箱からコインを盗み出し、自動販売機で鳩の餌を買って自分で食べるなんて、まるで子供の買い食いみたいで、ああ可笑しい~。
以前読んだのはカラスの巣が木の枝でなく、沢山のハンガーで出来てて、自然が少なくなりマンションの物干し竿から盗んで集めて作ったらしいとあり、カラスは色々創意工夫するんですね。
あの公園でカラスがぞろぞろ後をついて来たのは、余程カラスに信頼され、好かれたと言う珍しい例ですね。 その光景を想像すると顔が思わずほころんで来ます。 目の合ったリーダー格のカラスに事情をジェスチャーすると直ぐ解ってくれて皆一斉に飛び出し、その場を離れたなんて微笑ましいですね。
此方ではゴルフ中、カートを離れたスキにカラスに食べ物を持てってしまわれた事があります。
叉、楽しいのをお聞かせ下さい。