豊穣たる熟女たちとの再会:築地「すしざんまい」で飲む

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先日例の豊穣たる熟女たちと乾杯した際、これを最後と思わずにまた合いましょうと語り合ったことについては、先稿で述べたとおりだ。思っていたより早く、それが実現した。秋葉原で会って、四人で飲みに行きましょうということになったのだ。

予定していた日は、前日から台風の影響で天気は大荒れ、一時は延期したほうがいいかも知れぬとまで考えたが、幸いにして当日の午後には収まって、夕方には穏やかな天気に戻った。そこで約束の場所たる秋葉原駅前の小公園に赴くと、三人の熟女たちがパイプ柵の上に一列に腰掛けて待っていた。止まり木に並んだカササギのようだなと思いながら、彼女らに声をかける。

今日はうまい寿司でも食いに行こう。そういって、日比谷線に乗って築地まで行き、場外市場のすし屋に入った。やすくて新鮮なことで定評のある「すしざんまい」という店だ。この界隈に数件の店を構えているが、筆者らの入ったのは本店。いつも行列ができるほどの人気の店だが、時間がまだ早かったこともあり、すんなりと席につくことができた。

生ビールで乾杯した後、すしを注文する。この店はマグロが売り物だというので、ひととおり味わってみようと、大とろ、中とろ、赤身をたのむ。大とろなどは口の中でとろけそうだ、赤身だって普通のすし屋では中とろでとおるくらいだ。熟女たちは目を細めて食っている。

ほかに酒のさかなの小料理数皿を注文し、また蟹みそ、あわび、あなご、あじ、いわし、えんがわなどを次々と追加する。みな仲良く一かんづつ、四かん単位だ。いづれも新鮮でしかも値段が安いので、財布の中身を気にかけずに食うことができる。

そのうち互いの近況を語り合う。熟女たちの職場では、本格的な夏を迎えて、ばてるものが続いているらしい。なにしろ体を動かす仕事だから、夏はこたえるよね。一方筆者のほうはどうかと聞くので、まあぼちぼちやってるよと答える。前と今とどちらがいいなどとも聞くので、やはり前のほうが良かったかなと答える。すると早く戻って来なさいよと、けしかけられる。

筆者は生ビールを二杯飲んだ後、焼酎のお湯割りに切り替えた。T女とY女は生ビールを飲み続ける。M女は最初に頼んだ薄いウーロンハイのグラスを、いつまでも大事そうに抱えている。

三人の食欲はいつものことながら、筆者以上に旺盛だ。だがM女は好き嫌いが多いらしく、そのうち他のものとは違ったものをもっぱら食うようになった。納豆巻きやらかっぱ巻きといったものが好きなのだ。毛がにが姿ごと盛られた椀を頼んだが、これも食おうとしない。

この店は店内禁煙なので、トイレに言ったついでに表へ出て一服した。店の入り口の前には20人ばかりの行列ができている。人気の高さが伺われるというものだ。

席に戻ると、カウンターの中から、カランコロンと勢いのいい鐘の音が聞こえてきた。イベントの案内だそうだ。イベントというので、筆者はいつか博多に出張した折、たまたま立ち寄ったすし屋のイベントなるもので大きな鐘をついたことを思い出した。そこで同じようなことをさせてもらえるのかと思ったのだが、そうではない。特製玉子焼きの即時販売だというのだ。

こんがり焼きあがった巨大な玉子焼きを見せ付けられる。店員は限定十名さまなどと盛んに客を煽る。筆者は思わず手を上げて、ひとかけら頼んだ。これを四つに切り分けて、みなで食った。だがM女はまたもや、砂糖が効きすぎているなどといって、文句ばかりいう。

時間はあっという間に過ぎた。そろそろ潮時ですね、今夜は楽しく過ごせました、こんなに楽しい時間が持てるのなら、今後も引き続きちょいちょいやりましょうよ、そうT女がいう。筆者には無論異存はない。

筆者はこの三人の熟女と知り合いになれたしるしに、自ら描いた下手な絵をプレゼントしようと約束して、彼女らと別れた次第だ。





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このページは、が2009年8月12日 20:54に書いたブログ記事です。

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