仏像の形をした梨 Buddha Shaped Pears

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仏像の形をした梨Buddha Shaped Pears がいま話題を呼んでいる。(上の写真:CEN提供)ごらんのとおり、小さな仏像が木の枝からぶら下がっているようにみえる。果物であるからもちろん食べることも、また拝むこともできる。

これを作ったのは中国河北省の農場主高先賢さん。これまで試行錯誤をしながら六年の歳月をかけて完成させたそうだ。梨の実がある程度大きくなったところで、それに仏像をかたどった硬い枠をかぶせ、そのなかで成長させることで、仏像の形に導いたのだという。今年はこの方法で一万個の仏像梨が収穫され、一部はヨーロッパに輸出される予定だという。

これまで人参やスイカを面白い形に導く試みがなされたことはあったが、梨をこのような形にしたのは今回が初めてだ。高先賢さんはこのアイデアを、中国の伝説から思いついたらしい。それによれば、あるとき老子が仏像の形をした梨を食べていたところを、仏教の僧侶がとがめた、仏を食べるなどとんでもないことだと、すると老子は、この世の食べ物で仏でないものがあるものかといって、食べ続けたというのである。

高先賢にとって幸いなことに、EUはこの梨の受け入れを許可してくれたという。これまでEUは農産物の輸入に慎重で、規格や品質にはことのほかこだわってきた。ニンジンなどでも、あまり形の悪いものは許可されなかったから、その方針が貫かれていたら、この梨も排除される運命にあったかもしれない。

一方日本への輸出はいまのところ考えていないようだ。日本人は外国産の食品に及び腰なところがあるし、まして中国産は敬遠される傾向が強いから、あえて日本への輸出にこだわることもないということか。たしかに日本人は野菜や果実の形にこだわるところがある。いくら仏像の形がめでたいといっても、この梨には飛びつかないかもしれない。

ところでこの梨はどんな味がするのだろうか。梨の実が甘く熟すためには太陽の光線が必要だが、梨にかぶせた型紙がそれをさえぎることはなかったのだろうか。かつて日本人が四角いスイカを作ったときには、透明の枠組みをかぶせたそうだが、今回も同じようなことをしたのだろうか。

それとも味は二の次で、仏の功徳を味わえることこそありがたいということなのだろうか。





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このページは、が2009年9月21日 19:46に書いたブログ記事です。

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