古代ワニのスーパー・クロック Super Croc

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上の写真(ナショナル・ジオグラフィック)は恐竜の時代にアフリカで生きていた古代ワニ、スーパー・クロックの標本だ。ワニの開いた口から頭を覗かせているのは、古生物学者のセレノ氏、彼が手に持っているのは、Dog Croc といわれるワニの化石だ。氏の率いる研究グループは、今回アフリカのサハラ砂漠からDog Croc を含め5種類の古代ワニの化石を発見した。

古代ワニはゴンドワナ大陸の王者だったと考えられている。今は消滅したこの幻の大陸は地球の南半球にあった。アフリカのサハラ砂漠はその名残だ。

白亜紀の地球は、北半球では恐竜が支配していたが、南半球では巨大な古代ワニ、スーパー・クロックが闊歩していた。それが650万年前に突然姿を消してしまったのは良く知られているが、恐竜が死滅したのに対して、古代ワニの子孫は今日まで生き残った。クロコダイル、アリゲーター、カイマンなどのワニの仲間はいずれも古代ワニを祖先にもつらしい。

セレノ氏らが化石を発見した5種類のスーパー・クロックは、それぞれユニークな特徴をもっている。

写真に標本がうつっているのは Boar Croc といって、スーパー・クロックの中でももっとも強かったらしい。6メートルを超える巨体に鋭い歯が特徴で、恐竜でさえ獲物にしたとされる。

セレノ氏が手にしているドッグ・クロックは小型の草食性のワニで、歯は平べったい。主に水辺で暮らし、脅威が近づくと水中に逃れた。6500万年前の大消滅を逃れたのは、このように水の中でも生きる能力をもつワニの仲間だったと考えられる。

このほか Rat Croc, Duck Croc, Pancake Croc と呼ばれるものが、一緒に発見された。

これらのワニの多くは、今日のワニと違って、地上を腹ばいで進むだけでなく、恐竜のように足をたてて歩き、中には飛び跳ねることのできるものもいたらしい。





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このページは、が2009年11月25日 19:29に書いたブログ記事です。

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