絶句二首其一:杜甫を読む

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杜甫の五言絶句「絶句二首其一」(壺齋散人注)

  遅日江山麗  遅日 江山麗はしく
  春風花草香  春風 花草香し
  泥融飛燕子  泥融けて燕子飛び
  沙暖睡鴛鴦  沙暖かくして鴛鴦睡る

日が伸びて江山がいつまでも麗しく見え、春風に草花が芳しい、泥が解ける頃になればツバメが飛ぶようになり、砂が暖かくなると鴛鴦も眠る


李白が絶句の名手であるのに対し杜甫は律詩の名手であるとする説が強く流布しているおかげで、杜甫は絶句をあまり多くは作らなかったと思われがちだ。だが実際には130数首が今日まで伝わっている。生涯に作った詩の数1500首余りの中ではたしかに大きな比重を占めているとはいえないが、それでも絶対数としてはかなり多いといえる。

杜甫の絶句のかなりの部分が成都時代に作られている。その中には佳作とすべきものが多い。


関連サイト: 杜甫:漢詩の注釈と解説





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