よくやった、日本　World Cup 2010

試合の内容はほぼ互角だったといってよい。日本はボールの保持率で劣り、何度かピンチにも陥ったが、堅い守りと運のよさに恵まれ、相手に一点も与えなかった。相手もまた日本の攻勢をかわし一点も与えてくれなかった。こんなわけで延長戦も無得点で終わり、決着はPK戦でということになった。

PK戦は、半分以上は運で決まるとよく言われる。日本はちょっぴり勝負の運に恵まれなかったのかもしれない。結局駒野選手がゴールをしとめそこなって勝負がついた。

運の良し悪しは別として、結果は結果だ。日本はこの瞬間南アフリカのピッチから去ることになった。だがその後姿に惨めさはない。むしろ「我かく戦えり」の充実感が漂っていた。

今回のワールドカップを通して、日本は自分の身の丈にあったサッカーのやりかたを身に着けたのではないか。そのことを自覚して、努力を続ければ、日本もやがて世界の強豪に肩を並べるような実力を身につけていくに違いない。

サッカーファンにそんな希望を抱かせてくれた。だから、あらためていってやりたい。「よくやった、日本」

※　上の写真（ロイター提供）は、PKに失敗して呆然とする駒野選手。