後悔 Remorse for Intemperate Speech:イェイツの詩を読む

| コメント(0) | トラックバック(0)

ウィリアム・B・イェイツの詩集「螺旋階段」から「後悔」Remorse for Intemperate Speech(壺齋散人訳)

  悪党やばか者を罵るときは
  ついつい激し過ぎてしまうので
  普段はまともに話そうとするが
  それでもなお変えられないのは
  狂熱的な気性のため

  穏やかに振舞おうと努力して
  話をするときにはいつも
  憎しみの念を払おうとするが
  なすことやることうまくゆかぬのは
  狂熱的な気性のため

  アイルランド生まれの我々は
  生まれたときから強い憎悪と
  落ち着きのなさが染み付いている
  それは我々の母親から受け継いだ
  狂熱的な気性のため


イェイツ自身の中に流れているアイルランド人の血について歌ったこの詩は、アイルランド人気質の特徴を狂熱だといっている。


Remorse for Intemperate Speech

  I ranted to the knave and fool,
  But outgrew that school,
  Would transform the part,
  Fit audience found, but cannot rule
  My fanatic heart.

  I sought my betters: though in each
  Fine manners, liberal speech,
  Turn hatred into sport,
  Nothing said or done can reach
  My fanatic heart.

  Out of Ireland have we come.
  Great hatred, little room,
  Maimed us at the start.
  I carry from my mother's womb
  A fanatic heart.


関連サイト: イェイツ:詩の翻訳と解説





≪ 死 Death;イェイツの死を読む | 英詩のリズム | クレージー・ジェーンと司教 Crazy Jane And The Bishop:イェイツの詩 ≫

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/2624

コメントする



アーカイブ

Powered by Movable Type 4.24-ja

本日
昨日

この記事について

このページは、が2010年10月19日 19:59に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「死 Death;イェイツの死を読む」です。

次のブログ記事は「バスティーユにてオペラを見る:パリ紀行その十三」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。