南米諸国のカーニバルの中で、ウルグアイのカーニバルは最も早く始まり、最も長く続く。その最初の見せ所はジャマーダス(Llamadas)、100人ほどの太鼓隊が次々と行進し、それに合わせてカラフルな装いのダンサーたちが、セクシーな踊りを披露する。
写真(AFP提供)は、2月3日に行われたジャマーダスの一齣。ご覧のようにダンサーはかなりきわどい露出ぶりだ。このダンサーに限らず、みなすれすれのところまで、自分の肉体美を誇示するというわけだ。
しかし、このダンサーに限って言えば、だまされてはいけない。よく見ればわかるとおり、彼女は丸裸の上に前隠しをつけているわけではない。肌色の襦袢をぴったりと身に着け、その上に下着をつけているように見せかけているのだ。
同じような細工は、エアロビクスのダンサーたちも行う。彼女たちも肌色の襦袢をはき、その上からパンティをはいているように見せかけ、踊りの技だけでなく、お色気でも観客を幻惑しようとする。
かくいう筆者も若かったころに、エアロビクスの選手権会場が、裸の女性で充満していることに驚愕したことがある。もちろん、彼女らの狡猾さにだまされていたのである。
いずれにしても、カーニバルは世の中があべこべになる行事だ。表が裏になり、上が下になり、前が後ろになり、性欲が解放され、大食いとスカトロジーが氾濫する、だからこんな光景に驚いてはいけない。
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