天の川銀河に新たなスターストリームが見つかった。ミズガメ座の方角にあるところからアクェリアス・スターストリームと名づけられてこの天体は、地球から1500-30000光年離れたところに展開しているという。(写真:ナショナル・ジオグラフィック)
銀河は数多くの衛星銀河を従えているが、それらが銀河本体に飲み込まれると、銀河の潮汐力によって破壊され、衛星銀河を構成していた星々は行方の定まらぬ小川の流れのようになる。これがスター・ストリームといわれるものだ。衛星銀河のかけらといってもよい。
アクェリアス・スターストリームはちょっと変わった運動をしている。普通のスターストリームが銀河の中心軸の周囲を回転するのに対して、これはバラの花を広げたような複雑な軌道を描きながら、天の川銀河の中心部に向かっているという。
そのことから、このスターストリームは銀河系の外部から銀河の重力に引っ張られてやってきたと推測される。また、このストリームを構成する星々はおよそ100億年前に作られた非常に古い星だという。
衛星銀河に限らず、大きな銀河がほかの銀河に飲み込まれることもある。我々の天の川銀河も、50億年後には、隣のアンドロメダ銀河に飲み込まれると予想されている。
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