東日本大震災が発生してからちょうど一か月たった。一か月たったというより、一か月になるというほうが適切に聞こえようか。被害の全容はいまだ明らかになっておらず、福島原発の周囲20キロ圏内は、被災後救助の手も入らず、時間が止まったかのように、何も動いていないからだ。
今日(4月11日)の時点で分かっている被災者の内訳をみると、死者1万3116人、行方不明者1万4337人、これには仙台市や南三陸町などのデータは含まれていないというから、最終的にどのくらいの数になるのか、考えただけでも暗い気持ちになる。
復興に向けて、今後途方もない努力が必要になり、国を挙げての取り組みが求められるところだが、その動きの前に立ちはだかっているのが、福島の原子力事故だ。これが一段落しない限り、被災者の把握が進むこともならず、復興のめども立てられない。
上の数字で一目瞭然なとおり、今回の震災で亡くなった人々の大部分は、津波にさらわれて海に流されたのだと思われる。その人たちの遺体を発見するのには、長い時間がかかるかもしれない。それを見込んで政府は、行方不明が三か月を超える場合には死亡認定できることとした。
今回は膨大な数の自衛隊員やアメリカはじめ各国の人々が、被災者の救援に心血を注いであたった。その彼らの仕事の殆どが、死者を弔うことだったのは、筆者としてもつらかったところだ。(写真はIHTから)
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