アシカの類を英語では Sea Lion という。だがその表情や生態はライオンという名前にはふさわしくない。たしかに肉食性の動物で、ペンギンを襲って食ったりもするが、どちらかというとおとなしく、人間にもよくなつく。その習性を利用して、水族館ではアシカショーが催され、人気を博している。
顔つきをよくみると、ライオンではなく、犬に似ているのに気づくだろう。実際分類学上は犬に近い種なのだ。犬の仲間が海に適応するうち、四肢が鰭のようになったものということができる。
アシカの仲間には、いわゆるアシカのほか、オタリヤやトドがいる。また同じ鰭脚類としてオットセイとは近い親戚だが、セイウチやアザラシとは異なった亜目に分類される。
一頭のオスが大勢のメスを支配下に置いて、大きなハーレムを作るのは、鰭脚類に共通した習性のようだ。(上の写真はナショナル・ジオグラフィックから)