アルシュの鳩(La Colombe de l'arche):ロベール・デスノス

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ロベール・デスノスの詩集「茹でられた言葉(Langage cuit)」から「アルシュの鳩(La Colombe de l'arche)」(壺齋散人訳)

  花嫁の父親なんて
  くそ食らえ

  鍛冶屋が鉄を鍛えて斧を作り
  それでもって樵が樫の木を倒し
  その木からベッドを切り抜いた
  おじいちゃんはそのベッドで育てられ
  その息子は馬車を御し
  その馬車の中でお前の
  父さんと母さんが出会ったのさ


デスノスは1930年代に子供たちを相手にしたおとぎ話のような詩を作るのだが、この詩には早くも、そうしたデスノスの傾向が伺われる。


La Colombe de l'arche
dans Langage cuit, 1923
Robert Desnos

  Maudit !
  soit le père de l'épouse
  du forgeron qui forgea le fer de la cognée
  avec laquelle le bûcheron abattit le chêne
  dans lequel on sculpta le lit
  où fut engendré l'arrière-grand-père
  de l'homme qui conduisit la voiture
  dans laquelle ta mère
  rencontra ton père.


関連サイト:フランス文学と詩の世界





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