写真はベルギーで行われたアンドロイド・ロボットの実験光景の最中に見られたロボットの表情だ。豊かな表情の変化が、まるで本当の人間のようだ。
人間型のロボットの開発は、いまや世界中の技術者の腕試しの場になっている。この分野ではこれまで日本が先行しているといわれてきたが、このベルギーでのケースのように、世界中から激しい追い上げを受けている。
アンドロイド・ロボットといえば、人間の友人になれる可能性が追及されてきた。もともとカレル・チャペクが思い浮かべたロボットも、疑似人間としてのイメージが強かったから、ある意味で当然のことだ。手塚修が鉄腕アトムを思いついたのも、チャペクのアイディアに刺激されてのことだ。
福島原発事故の処理を巡って、なかなか人間が事故現場に近づけない様子を見るにつけ、人間にできないことをロボットにやらせることができたら、どんなにか素晴らしいだろうと考えたりする。
日本の技術は、ロボットを人間のペットになれるように進めてきた側面が否めない。ロボット本来の機能とは、人間ができないことを代ってやってくれるというところにあるのではないか。
福島の原発事故をきっかけにして、日本のロボット技術がもう一ランク洗練されることを期待したい。
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