蘇軾の七言絶句「吉祥寺にて牡丹を賞す」(壺齋散人注)
人老簪花不自羞 人は老いて花を簪し自からは羞じず
花応羞上老人頭 花は応に羞ずべし老人の頭に上るを
酔帰扶路人応笑 酔帰路に扶けられて人応に笑ふべし
十里珠簾半上鈎 十里珠簾半ば鈎に上せらる
老人は薄くなった髪に花を刺して一向恥じるところがないが、花のほうでは迷惑なことだろう、酔って帰る途中介抱されては物笑いの種になる、というのもどの家もすだれを巻き上げてその様子を見ているからだ
吉祥寺は杭州にある寺の名で、牡丹の名所とされた。そこへ太守の沈立とともに花見に行った時の詩だ。老人の頭を飾られて、花の方が恥じるという発想は、唐の詩人劉兎錫の発想だという。
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