正直言って本当に驚いた。日本の女子サッカー・ナショナルチーム、なでしこジャパンが強豪アメリカを制してワールドカップに初優勝したことが、いまだに夢のように感じられる。
だが夢ではなかった。日本は圧倒的な強さを誇るアメリカチームを相手に互角に戦い、最後はPK戦に競り勝って念願の初優勝を果たしたのだ。男女を通じて、日本のナショナルチームがワールドカップで優勝するのは初めてのことだ。
アメリカの強さは尋常なものではない。過去ワールドカップで二度優勝し、現在は世界ランキング一位、日本は過去24回アメリカと戦ったが、まだ一度も勝ったことがない。そんな相手を、ワールドカップ決勝という大舞台で倒し、見事初優勝の栄冠に輝いたのだ。
佐々木則夫監督は彼女たちの健闘をたたえて、「小さな娘たちがねばり強くよくやってくれた」といったそうだが、スポーツというものは体の大きさだけではなく、総合的な人間力がものをいうのだということを、改めて感じさせてくれた。
この日の試合は、前半は両チームともに得点なし、後半24分にアメリカが先制したが、同36分に日本の宮間あやが同点ゴール、延長戦でもアメリカが勝ち越ししたが、すかさず沢穂奇が同点ゴールした。この粘り強さが、PK戦での勝利を呼び寄せたといってよい。
なお今回のナショナル・チームの主将として一躍時の人となった沢選手は、大会MVPと得点王に輝いた。ガッツポーズと笑顔の対象が非常に印象に残る大和撫子だ。
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