性交 Coitus :エズラ・パウンド

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エズラ・パウンドの詩集「ペルソナ」から「性交」Coitus(壺齋散人訳)

  クロッカスのような金色の男根が
  春の風を浴びて屹立している
  ここには死んだ神は縁がない
  祝祭の行進があるのみだ
  ここはジュリオ・ロマーノの描いた世界だ
  月の女神が君臨する世界だ

  しずくに濡れた葉っぱ
  夜がざわめいている


ジュリオ・ロマーノはイタリア・ルネサンス期の画家。生の豊穣を色彩豊かに描いた。パウンドはそこに、性の豊穣さをも読み取ったのだろう。


Coitus Ezra Pound

  The gilded phaloi of the crocuses
  are thrusting at the spring air.
  Here is there naught of dead gods
  But a procession of festival,
  A procession, Giulio Romano,
  Fit for your spirit to dwell in.
  Dione, your nights are upon us.

  The dew is upon the leaf.
  The night about us is restless.


関連サイト:英詩と英文学エズラ・パウンド





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