嵐の海と呼ばれるこの絵はブリューゲル最後の作品だろうといわれている。作品の完成度が低いのは、恐らく時間ぎれとなってしまった結果ではないか。
嵐のために大荒れとなった海に、たくさんの船が浮かび、その間をクジラと樽が漂っている。樽は船から投げられたと思われるが、それは海の怒りを鎮めるための行為であったか。
嵐にも拘わらず波の上には大勢のカモメが飛び回り、遠くの背景には教会の先頭が見える。ブリューゲル一流のコントラストだ。
(1569年、板に油彩、71×97cm、ウィーン美術館)
関連サイト: ブリューゲルの世界 ブリューゲルの版画
トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/3833
このページは、が2012年2月20日 18:07に書いたブログ記事です。
ひとつ前のブログ記事は「宇宙の加速膨張は反物質が原因」です。
次のブログ記事は「中ソ国境紛争:毛里和子「中国とソ連」」です。
最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。
コメントする