シリアは戦争状態

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「シリアは戦争状態」 シリアのアサド大統領が、26日の閣議でこう述べたそうだ。アサド大統領はこれまでシリアが内戦状態にあることを認めず、一部の反体制派がテロ活動をしているだけだと表明していたが、シリアが初めて内戦状態にあることを認めた形だ。これにともない、政府軍による反体制派への攻撃に、総動員体制で臨むことを表明した。

アサド大統領のこうした行動の背景には、自分の政権基盤がだんだん弱体化しているとの自覚があるようだ。シリア軍将兵の国外逃亡が相次ぎ、最近は首都ダマスカス近郊でも激しい戦闘が起きている。地方によっては、反体制派の軍事組織が制圧しているところも出てきた。アサド大統領への包囲網は次第に狭まってきている。こうした認識を踏まえて、反体制派との全面対決に向けて、内戦と言う表現を使ったものと思われる。

反体制運動が始まってからすでに16か月、その間に1万数千人の人命が失われた。すさまじい内戦というべきだ。これに対して、停戦監視団の活動をはじめ、国連による停戦への働きかけは、ストップしている状態だ。内戦は歯止めがなくなりつつある。

国際社会から孤立しているアサド大統領には正義はなく、ゆっくりと転落に向かって歩んでいるというのが、大方の見方だが、それにしても、ゆっくりとしすぎている、とカーニー米大統領報道官などはいっているそうだ。(写真はAFPから)





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このページは、が2012年6月27日 19:10に書いたブログ記事です。

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