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バラ色の人生 La Vie en Rose:エディット・ピアフ


「バラ色の人生」 La Vie en Rose はエディット・ピアフ Edith Piaf の代表作であるにとどまらず、シャンソン史上の記念碑ともいうべき歌である。1946年にピアフがこの歌を歌いだすや、瞬く間に世界中の人々の心を捕らえた。

エディット・ピアフのほかにも、ルイ・アームストロング Louis Armstrong やイヴ・モンタン Yves Montand はじめ、数え切れない歌手がこの歌を持ち歌にした。今でも、世界中で歌われている。

作曲者はルイギ Louiguy ともマルグリット・モノ Marguerite Monnot ともいわれる。二人ともピアフのために多くの曲を作っている。詩はピアフ自らが書いた。彼女はろくな教育は受けていなかったが、人の心をとらえる詩を作ることにかけては、非凡な才能を持っていたのである。


バラ色の人生(壺齋散人訳)

  二つの目がわたしをみつめる
  唇にはかすかな微笑
  まぎれもない わたしが
  愛した人の ポートレート

  あの人の腕に
  抱かれたわたし
  バラ色の日々
  あの人が語った
  愛の言葉が
  わたしをとろかす

  わたしのこころを
  とらえた人との
  幸せな日々
  互いのために
  生きていこうと
  語った人よ

  それを思うと
  わたしのこころは
  高鳴るのです

  幸せだったわたしたち
  愛の夜は更けず
  悲しみは消え
  死ぬほど幸せだった

  あの人の腕に
  抱かれたわたし
  バラ色の日々
  あの人が語った
  愛の言葉が
  わたしをとろかす

  わたしのこころを
  とらえた人との
  幸せな日々
  互いのために
  生きていこうと
  語った人よ

  それを思うと
  わたしのこころは
  高鳴るのです

  死ぬほど幸せだった夜
  愛の余韻は続き
  悲しみは消え
  わたしは幸せだった

エディット・ピアフの歌の特徴は、シャンソンの一つの伝統であるバラード性を、完璧な域にまで高めたことだ。

歌は、語りとメロディの部分からなり、それが交互に繰り返される。恋に生きる女心を切々と歌うものだ。


La Vie en Rose

  Des yeux qui font baisser les miens
  Un rire qui se perd sur sa bouche
  Voilà le portrait sans retouche
  De l'homme auquel j'appartiens

  Quand il me prend dans ses bras,
  Il me parle tout bas
  Je vois la vie en rose,
  Il me dit des mots d'amour
  Des mots de tous les jours,
  Et ça m'fait quelque chose

  Il est entré dans mon cœur,
  Une part de bonheur
  Dont je connais la cause,
  C'est lui pour moi,
  Moi pour lui dans la vie
  Il me l'a dit, l'a juré
  Pour la vie

  Et dès que je l'aperçois
  Alors je sens en moi
  Mon cœur qui bat

  Des nuits d'amour à plus finir
  Un grand bonheur qui prend sa place
  Des ennuis, des chagrins s'effacent
  Heureux, heureux à en mourir

  Quand il me prend dans ses bras,
  Il me parle tout bas
  Je vois la vie en rose,
  Il me dit des mots d'amour
  Des mots de tous les jours,
  Et ça m'fait quelque chose

  Il est entré dans mon cœur,
  Une part de bonheur
  Dont je connais la cause,
  C'est lui pour moi,
  Moi pour lui dans la vie
  Il me l'a dit, l'a juré
  Pour la vie

  Et dès que je l'aperçois
  Alors je sens en moi
  Mon cœur qui bat

  Des nuits d'amour à en mourir
  Un grand bonheur qui prend sa place
  Les ennuis, les chagrins s'effacent
  Heureux, heureux pour mon plaisir


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