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猫たち Les Chats:ボードレール


ボードレール詩集「悪の華」 Les Fleurs du Mal から「猫たち」 Les Chatsを読む。(壺齋散人訳)


猫たち

  熱狂する恋人たちも 謹厳な学者どもも
  壮年の頃ともなれば 等しく猫を愛す
  やさしくも力強く 家の誇りたる猫
  主人同様冷え性で 動くのが嫌いな生き物

  学問の友にして快楽の友
  沈黙と恐怖の闇を追い求めるもの
  もしもおとなしく従うならば
  エレボスも冥界の伝令にしただろう

  彼らが物思いに耽るときの姿は
  孤独の底に横たわるスフィンクスのようだ
  果てしない夢にまどろむかのような

  その豊穣の腰には魔法の光線が発し
  その神秘の目には 砂粒の如き
  黄金の破片が 鈍く光る

ボードレールは「悪の華」の中に猫を歌った三つの詩を収めたが、その中ではこの詩が最も早く書かれた。1847年に書かれ、1851年の「冥府」の中に収められている。

この詩に歌われているのは、文人たちが出入りしていたカフェ「ディヴァン・ルペルティエ」 Divan Le Pelletier にいた猫ではないかといわれている。その尊大なイメージは、文人たちを揶揄しているとも受け取れる。


Les Chats - Charles Baudelaire

  Les amoureux fervents et les savants austères
  Aiment également, dans leur mûre saison,
  Les chats puissants et doux, orgueil de la maison,
  Qui comme eux sont frileux et comme eux sédentaires.

  Amis de la science et de la volupté
  Ils cherchent le silence et l'horreur des ténèbres;
  L'Erèbe les eût pris pour ses coursiers funèbres,
  S'ils pouvaient au servage incliner leur fierté.

  Ils prennent en songeant les nobles attitudes
  Des grands sphinx allongés au fond des solitudes,
  Qui semblent s'endormir dans un rêve sans fin;

  Leurs reins féconds sont pleins d'étincelles magiques,
  Et des parcelles d'or, ainsi qu'un sable fin,
  Etoilent vaguement leurs prunelles mystiques.


関連リンク: 詩人の魂ボードレール >>悪の華

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