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月 The Moon :シェリー


パーシー・シェリーの詩「月」 The Moon を読む。(壺齋散人訳)


  やせて青ざめて瀕死の女性が
  薄絹のヴェールに包まれて
  寝屋から出てふらふらと
  あたりを徘徊するように
  月もまた青ざめて形なく
  東の空からさまよい出てくる

  お前は天に上り地を眺めるのに
  疲れたゆえ青ざめているのか
  生まれの異なる星々に囲まれ
  友もなくさまようお前
  絶えず姿を変えるお前は
  凝視の喜びを知らぬ目のようだ

アポロの讃歌で太陽の勇壮さを高らかに歌ったシェリーは、ここでは病者のように青白い月の弱々しさを描いている。


The Moon - Percy Bysshe Shelley

  I.

  And, like a dying lady lean and pale,
  Who totters forth, wrapp'd in a gauzy veil,
  Out of her chamber, led by the insane
  And feeble wanderings of her fading brain,
  The moon arose up in the murky east
  A white and shapeless mass.

  II.

  Art thou pale for weariness
  Of climbing heaven and gazing on the earth,
  Wandering companionless
  Among the stars that have a different birth,
  And ever changing, like a joyless eye
  That finds no object worth its constancy?


関連リンク: 英詩のリズムパーシー・B・シェリー

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