クリスマスローズ:水彩で描く折々の花

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クリスマスローズ Christmas Rose :水彩で描く折々の花(壺齋散人画)


クリスマスローズという名からクリスマスの時期に咲くのかと思うと、この花はそうではなく、冬の終わりから初春にかけて咲く。2月のようよう暖かくなり行く空の下に、ややうつむき加減に開いた白い花は、背も低く人目には目立たぬながら、春の近いことを知らせてくれる。しかも4月過ぎまで散りやらずして、清楚な姿を保ち続ける。

実は花弁に見える部分は萼で、花はおしべの近くにあるのだという。萼であるからこんなにも長持ちするのだろうか。

原種はもともとクリスマスの頃に咲いていたのだそうだ。今この名で知られる花は改良種で、初春に咲くことからレンテンローズとも呼ばれる。つまり初春の四旬節の頃を飾る花という意味である。(ちなみに四旬節とは、キリスト教の行事復活祭の前40日間をさす。普通復活祭は三月下旬から四月上旬の満月の日に行われるから、この40日間はまるまる初春をカバーしている。)

絵にある白い花のほか、赤や紫のものもある。これは知人のアトリエに活けてあったものを描いたのだが、筆者の自宅の庭にはピンク色のクリスマスローズが咲いている。

多年草なので、手入れがよければ毎年咲いてくれる。しかも日陰でもよく咲く。花の乏しい時期に、庭の一角を飾ってくれるのであるから、花好きの人々には手入れのしがいがあるといえるだろう。


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