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アイリス:花の水彩画


ジャーマンアイリス:水彩で描く折々の花(壺齋散人画)


アイリスは洋種のアヤメである。日本のアヤメよりも生命力が強いらしく、畑や公園の一角、あるいは路傍に咲いているのをよく見かけるようになった。多くは白あるいは紫色の花を咲かすが、この絵にあるように黄色のものもあり、また形状もバラエティに富んでいる。

日本のアヤメの仲間は、花菖蒲にしろ杜若にしろ、湿地に育つものが殆どだが、アイリスと呼ばれるものは、乾燥した土のほうを好むらしい。あまり手入れせずに放っておいても、枯れたりすることがない。ただ、アルカリ性の土壌を好むということなので、植えっぱなしにしておくと、土が酸化して花の咲き方が悪くなることもある。

日本で見られるアイリスの殆どはジャーマンアイリスといわれるものだ。これは名の如くドイツアヤメを園芸用に品種改良したものだ。根茎が平べったく丈夫に出来ていて、簡単に根分けして増やすことが出来る。

なおアイリスの名はギリシャ神話の虹の神イリスに由来する。このことから虹の花ともいわれる。またアイリスの花言葉は「使い」であるが、これはイリスがヘラの伝令役だったことに由来している。

筆者の亡くなった母は、このジャーマンアイリスが好きで、よく世話をしていた。いつか人にもらって庭の一隅に植えておいたものが咲いたのに気をよくし、毎年根分けして、数年後には庭中をアイリスで埋めつくしたのだった。筆者は、母ほどではないかもしれぬが、やはりアイリスが好きだ。

一つ一つの花はさして長くは咲き続けないが、茎の中途から新しい花芽が次々と出てきて、春から初夏にかけて長い間楽しめる。

この絵は、筆者の家の庭で咲いていたアイリスを描いたもの。昨年は手入れが悪かったせいで咲かない株もあったが、今年はこの通り見事に咲いた。


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