誰がキーツを殺したか Who killed John Keats:バイロン

| コメント(0) | トラックバック(0)

誰がキーツを殺したかWho killed John Keats?(バイロン:壺齋散人訳)

  誰がキーツを殺したか?
  自分だと クォータリーがいう
  手荒に 容赦なく
  見事な手柄ぶりだったと

  誰が矢を放ったか?
  詩人の番人ミルマンさ
  奴は人殺しが大好きだ
  サウジーも バーローも

1821年にジョン・キーツが25歳の若さで死ぬと、友人のシェリーは挽歌「アドネイス」を書いてキーツの死を悼んだ。バイロンもシェリーほど激しくはないが、やはり一遍の詩を書いた。バイロンはキーツとは余り深い交友はなかったが、その才能を高く評価していたようである。

キーツは宿病の結核がもとで死んだのだが、友人たちの間では、クォータリーから受けたひどい攻撃にキーツが傷つき、それがもとで死んだのだという伝説がいきわたっていた。バイロンのこの詩は、それを踏まえている。

クォータリーはトーリーの雑誌で、リー・ハントやその周辺の詩人たちを目の敵にしていた。キーツははじめ小物として黙殺されていたが、エンディミオンを発表したのがきっかけで、激しい攻撃の対象になった。それが余りにもえげつないものだったので、キーツはすっかり傷ついてしまったのである。


  Who killed John Keats?
  I, says the Quarterly
  So savage & Tartarly
  'Twas one of my feats –

  Who shot the arrow?
  The poet-priest Milman
  (So ready to kill man)
  Or Southey or Barrow. –


関連リンク: 英詩のリズムバイロン George Gordon Byron

  • 英詩と英文学

  • パーシー・B・シェリー

  • ジョン・キーツ John Keats

  • ウィリアム・ワーズワース

  • ロバート・バーンズ

  • ウィリアム・ブレイク詩集

  • シェイクスピア

  • フランス文学と詩の世界




  • ≪ もう さまようのはやめよう So we'll go no more a-roving :バイロン | 英詩のリズム | 36歳の誕生日 My Thirty-Sixth Year:バイロン ≫

    トラックバック(0)

    トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/896

    コメントする



    アーカイブ

    Powered by Movable Type 4.24-ja

    本日
    昨日

    この記事について

    このページは、が2008年7月14日 20:53に書いたブログ記事です。

    ひとつ前のブログ記事は「男の老化と勃起能力」です。

    次のブログ記事は「36歳の誕生日 My Thirty-Sixth Year:バイロン」です。

    最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。