褰裳:色男を挑発する(詩経国風:鄭風)

| コメント(0) | トラックバック(0)

詩経国風:鄭風篇から「褰裳」を読む。(壺齋散人注)

  子惠思我    子 惠にして我を思はば
  褰裳涉溱    裳を褰(かか)げて溱を涉らん
  子不我思    子 我を思はずんば
  豈無他人    豈に他人無からんや
  狂童之狂也且 狂童の狂や

  子惠思我    子 惠にして我を思はば
  褰裳涉洧    裳を褰げて洧を涉らん
  子不我思    子 我を思はずんば
  豈無他人    豈に他人無からんや
  狂童之狂也且 狂童の狂や

あなたがわたしを思ってくれるならば、もすそをからげて溱を渉りあなたについていきましょう、わたしのことを思ってくれないなら、他にいい人がいないわけではありませんよ、色男のこんこんちきさん

あなたがわたしを思ってくれるならば、もすそをからげて洧を渉りあなたについていきましょう、わたしのことを思ってくれないなら、他にいい人がいないわけではありませんよ、色男のこんこんちきさん

女が浮気心の強い色男に迫っている歌である。愛してくれるならどこまでもついていくけれど、荘でなければ他の男になびいてしまうからと、さかんに男を挑発している。

溱も洧も河の名、狂童とは智恵の浅い浮気な男の意、自分になびかないのは智恵が浅いからだといいたいのだろう


  • 詩経国風
  • 古詩源:中国古代の詩

  • 古詩十九首

  • 漢詩と中国文化

  • 陶淵明:詩と構想の世界

  • 秋瑾女史愛国の詩:寶刀歌




  • ≪ 狡童:つれない男を恨む(詩経国風:鄭風) | 中国古代の詩 | 風雨(詩経国風:鄭風) ≫

    トラックバック(0)

    トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/960

    コメントする



    アーカイブ

    Powered by Movable Type 4.24-ja

    本日
    昨日

    この記事について

    このページは、が2008年8月12日 20:02に書いたブログ記事です。

    ひとつ前のブログ記事は「シェイクスピアのソネット29 When, in disgrace with fortune 」です。

    次のブログ記事は「風雨(詩経国風:鄭風)」です。

    最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。