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歌2 Song No2 :ウィリアム・ブレイク


ウィリアム・ブレイク詩集「ポエティカル・スケッチ」から「歌2」 Song No2(壺齋散人訳)

  私の絹衣も素敵な衣装も
  私の微笑も物憂さも
  みな恋が追い払ってしまった
  すると悲しみやつれた絶望がきて
  私にイチイの木を贈りそれで墓を飾れという
  本当の恋もこんな終わり方をするもの

  萌え出づる蕾が開くときの
  恋人の顔は天空のように美しい
  ああ彼には何故愛が芽生えたのか
  その心は冬のように冷たいのに?
  彼の胸は愛するものたちの墓場
  恋の巡礼が集まるところ

  私に斧と鍬をおくれ
  私の遺体を包む衣をおくれ
  自分の墓を作り終わったら
  風雨に吹きつけてもらおう
  そして粘土のように冷たく横たわり
  真の愛を昇天させよう


この詩は、青年への報われぬ恋を、乙女の立場に立って歌ったものと思われる。


Song

  My silks and fine array,
  My smiles and languish'd air,
  By love are driv'n away;
  And mournful lean Despair
  Brings me yew to deck my grave;
  Such end true lovers have.

  His face is fair as heav'n
  When springing buds unfold;
  O why to him was't giv'n
  Whose heart is wintry cold?
  His breast is love's all-worshipp'd tomb,
  Where all love's pilgrims come.

  Bring me an axe and spade,
  Bring me a winding-sheet;
  When I my grave have made
  Let winds and tempests beat:
  Then down I'll lie as cold as clay.
  True love doth pass away!
  

関連リンク:ポエティカル・スケッチ:ブレイク詩集

  • ウィリアム・ブレイク詩集:無垢と経験の歌





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