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宵の明星 To the Evening Star:ウィリアム・ブレイク


ウィリアム・ブレイク詩集「ポエティカル・スケッチ」から「宵の明星」 To the Evening Star(壺齋散人訳)

  金色の髪をした夕暮れの天使よ
  今や太陽が山の端に憩うとき
  お前の明るい愛の松明で照らしておくれ
  輝く冠をつけて夕べの寝床に微笑みかけておくれ
  そして私たちの愛に微笑みかけておくれ
  お前が空の青い帳を引くときには
  眠りに目を閉じた花々に銀の露をまきかけておくれ
  西風を湖水の上で眠らせておやり
  輝く目で静かに語っておくれ
  夕靄を銀で洗い流しておくれ
  やがてお前が消え去ると 狼が暴れまわり
  ライオンは薄暗い森に目を光らし
  羊たちの毛はお前の聖なる露にぬれる
  羊たちをお前の霊力で守っておくれ

宵の明星は太陽が傾くとともに光を輝かし、夜の訪れを告げる。そして空が真っ暗になった後にも、ほかの星々にまして明るい光を放つ。だがいつまでも輝き続けることはない。その光が消えた後には狼が暴れ周り、ライオンが暗闇に目を光らすのだ。


To the Evening Star

  Thou fair-hair'd angel of the evening,
  Now, whilst the sun rests on the mountains, light
  Thy bright torch of love; thy radiant crown
  Put on, and smile upon our evening bed!
  Smile on our loves, and while thou drawest the
  Blue curtains of the sky, scatter thy silver dew
  On every flower that shuts its sweet eyes
  In timely sleep. Let thy west wind sleep on
  The lake; speak silence with thy glimmering eyes,
  And wash the dusk with silver. Soon, full soon,
  Dost thou withdraw; then the wolf rages wide,
  And the lion glares thro' the dun forest:
  The fleeces of our flocks are cover'd with
  Thy sacred dew: protect them with thine influence,


関連リンク:ポエティカル・スケッチ:ブレイク詩集

  • ウィリアム・ブレイク詩集:無垢と経験の歌





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