今回の世界的規模での経済危機は当分持続しそうな様子だが、これを契機にして、世界の経済地図が大きく塗り替えられていくのではないかと予測されている。というのも、BRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)といわれる新興の経済パワーが、不況にあえぐ先進諸国を尻目に、相対的に高い経済成長を続けており、この勢いが止まらないと、やがて先進諸国に拮抗する巨大経済パワーに成長する可能性が高いからだ。
実際、今回の経済危機は、アメリカとEUを中心にした先進諸国に深刻なダメージを与えたほどには、中国やインドなどの新興諸国にはダメージを与えなかった。さすがに10パーセント前後の高い成長率は無理だとしても、中国もインドも、一桁台の後半の数字で成長を続けており、その勢いが弱まる兆しはない。
これら新興諸国が、やがて世界経済に巨大なインパクトをもたらすようになることは、以前から予測されてはいたが、今回の世界的な経済危機が、それを加速させている形だ。
ゴールドマン・サックスの予測によれば、2011年から2050年にかけての長期的トレンドは、インドが6.3パーセント、中国が5.2パーセント、ブラジルが4.3パーセント、ロシアが2.8パーセントの平均成長率を記録するという。そのとおりに運べば、2027年の時点で、BRICs諸国の経済的な実力は、アメリカとEUを合わせたものに匹敵するようになる。
こうした新興諸国の勢いは、先日アメリカ経済を批判した中国の温家宝首相の発言にも現れている。温家宝首相は中国がアメリカに巨額の貸付を行っている事実を改めて指摘したうえで、アメリカ人が中国人の財産を食いつぶさないよう、責任を果たせといったのだ。
つい最近まで、他国の経済運営を批判していたのはアメリカだった。アメリカは他国に投資した資金が焦げ付かないよう、とりわけ新興国の指導者に釘をさすのが好きだったものだ。ところがいまでは、その新興国から経済運営を厳しく批判される有様だ。
今回の世界不況は、BRICs諸国の中でも、中国とインドにはあまり大きな影響を与えなかった。それに比べると、ロシアとブラジルは、世界の動きに引きずられて成長率をダウンさせた。だが先進国の状態に比較すれば、ダメージが少なかったといえる。
その最大の要因は、BRICs諸国がアメリカ流のマネーゲームに巻き込まれなかったことにある。とりわけ中国とインドは、金融システムに政府が深く関与していることもあって、銀行は野放図なマネーゲームができなかった。それがかえって幸いしたわけである。
中国とインドが巨大な経済パワーに成長すると、世界経済はこれまでのような欧米を中心としたものから、アジアへと大きくシフトする。そのときに日本はどう振舞うべきなのか。今のうちから、ぬかりなく準備しておく必要があるだろう。
(参考)Power Up By Rana Foroohar Newsweek
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