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待酒不至:李白


李白の五言律詩「酒を待てど至らず」(壺齋散人注)

  玉壺繫青絲  玉壺 青絲に繫ぎ
  沽酒來何遲  酒を沽(か)って來ること何ぞ遲き
  山花向我笑  山花 我に向って笑ふ
  正好銜杯時  正に杯を銜むに好き時
  晩酌東窗下  晩酌す 東窗の下
  流鶯復在茲  流鶯復た茲に在り
  春風與醉客  春風と醉客と
  今日乃相宜  今日乃ち相ひ宜し

玉壺を青絲に繫いで酒を買いにやらせたが、帰ってくるのが何と遅いことか、山花が私に微笑みかけるこの頃、まさに飲むには絶好の時なのに、

東窗の下に晩酌すれば、鶯が飛んできて挨拶をする、春風と醉客とが、今日は本当にウマが合う


前半では買いにやらせた酒がなかなか来ないことにいらだつさまが描かれ、後半では春風に吹かれながら心地よく酔う楽しみが語られている。

酒を愛した李白の真骨頂がうかがえる小品だ。


関連リンク:李白長安の李白

  • 漢詩と中国文化





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