ふたご座流星群の鮮やかな軌跡

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上の写真(ナショナルジオグラフィック)の中で、天上から降ってきた銀色の槍のように見えるものはふたご座流星群の軌跡のひとつ。十二月十四日の夜、カリフォルニアのモハヴェ砂漠で目撃された。同じ頃の日本でも、このような眺めが各地で見られた。

今年はガリレオが望遠鏡で天体観測を始めてから400年目にあたるというので、世界天文年に指定された。その記念すべき年に色をそえるように、流星の活動が活発だった。ふたご座流星群とともに三大流星群といわれる、1月のシブンギ座流星群、8月のペルセウス座流星群も、鮮やかな姿を見せてくれた。

ふたご座の流星群は、ひときわ明るく、しかも鮮やかな軌道を描くことで知られている。普通の流星群は宇宙空間に浮遊する塵が地球の大気圏に衝突することで発生するが、ふたご座流星群は小さな岩状の物質が衝突する。それゆえ他の流星に比べて迫力がある。

これは母天体である太陽系の小惑星ファエトンから分離したかけらが、太陽熱にあぶられて硬い物質になったことが影響している。そうした物質は大気圏と衝突しても消滅するのに比較的長い時間を要する。そのため人間の目にはゆっくり軌道を描くようにみえる。

今年は流星の発生時にたまたま月明かりの弱い時期が重なった。そんなこともあって流星の軌道がよりいっそう鮮やかにみえた。上の写真に写っているようなみごとな流れ星はなかなか見られないものだ。





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このページは、が2009年12月17日 21:12に書いたブログ記事です。

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