平成二十二年を迎えて

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還暦を過ぎて余生を過ごす身になったものにとって、新しい年は人生のおまけのようなものだ。そのおまけというか、お年玉を天から授かって、またひとつ新しい年を迎えることができた。だからそのことを精一杯大事にして、これから生きる人生がつまらぬものに終わらぬよう努力しよう。そんな気持ちでこの朝を迎えた。

昨夜から今日未明にかけて満月が夜空を明るく照らしていた。その満月の影を踏みながら付近にある八幡神社に赴き、初詣をした。大晦日の夜に満月が重なることはそう珍しいことではないが、欧米の文化圏では、これをブルー・ムーン Blue Moon といってことほいでいるという。月のうちに二度目に現れる満月を、なぜかそういうのだそうだ。

日本人は伝統的に陰暦を採用していたので、月のうちに満月が二度あるからといって、別に珍しがったりはしない、何しろ年に13ヶ月あるのさえ不思議でないのが旧暦の妙だからだ。

ともあれ満月を仰ぎながらの初詣をしたわけだから、なにかいいことがあるかもしれないなどと思ったりもする。

昨年もいろいろなことがあった。一番大きな出来事は、自民党がつぶれて民主党が政権を握ったことだろう。世の中が平成に改元して以来というもの、この国に生きる人々にとってロクなことがなかった。そんなひとびとの怨嗟のような声に自民党が鈍感だったことは大方の感じる所だったに違いない。それが歴史的な政権交代につながったわけだ。

政権が変ったからといって、日本の未来が少しは明るくなったかといえば、そういうわけでもないらしい。ひとびとの暮らし向きは相変わらず先が見えない不安につつまれている。この春に大学を卒業する見込みの半分もが、いまだに就職の見込みが立たないでいるなどという話を聞くと、いったいこの国はどうなってしまったのかと、ため息さえ出てくる。

だから今年こそはなどと、大して根拠もない期待をしたくなる。

今年は寅年だ。トラは何かにつけ、力と知恵を感じさせる。日本人は昭和後半の天下泰平に慣れ親しんだばかりに、力も知恵も失って、惰眠をむさぼり続けてきた。その結果が今日のこの体たらくになった。筆者が属するいわゆる団塊の世代を含めて、国をリードすべき立場にあるものが、目先の利益にとらわれ続けてきたことのツケだといわれても仕方がない面がある。

まあ愚痴を言っても始まらない。愚痴を言っている暇があったら、退化した脳味噌筋肉をいかに再活性化させ、すこしでも前進できるよう、ない知恵を絞るべきかもしれない。

なお上の絵は、今年の干支であるトラを、筆者が水彩絵の具で描いたもの。トラが猫に化けないよう苦心して描いたつもりだ。





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今年も、子供は見捨てられたままですか!
 不登校、退学者20万人、精神疾患休職教員5400人。こんな学校に通えば、ひきこもり、ニート、失業者となり、四万人の自殺者が出るのは当然です。
日本国民は、なぜこんなデタラメ教育を許しておくのですか。子供の不幸を見て見ぬふりする堕落した日本人こそ、自民党・官僚政治の愚民化政策が作り出した愚民です。
教育現場から、愚民化教育のおぞましい実態を詳細に暴露したのが「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望 日新報道)です。時代錯誤の文科省官僚は、この知識時代に愚民化教育を行い、若者を貧窮させ、犯罪に走らせ、国家衰退を作り続けています。
これは、薬害エイズや薬害肝炎を起こした厚労省官僚を越える大罪です。悪徳官僚への恨みと呪いの声が、親や教師から聞こえてきます。うらめしや、うらめしやと。
今年こそ親たちは目を覚まし、子供を救うために立ち上がるのでしょうか。それとも、薬害肝炎やエイズ、原爆症患者、沖縄と同じに、日本人は子供を見捨てるのでしょうか。

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