テクサス・レンジャーズがアメリカン・リーグのプレー・オフでヤンキースを破り、球団創設50年目にして初のワールド・シリーズ進出を果たした。(上の写真:AP提供)
一口で50年といっても、気の遠くなるような数字だ。これまでチームの優勝を願ってきたファンにとっては、まさに生涯をかけての応援となった。日本と比べてチーム数が多く、しかも地区制を採用していることもあって、リーグチャンピオンへの道は遠い。それでも、アメリカン・リーグの加入球団は14チームだから、50年というのは、やはり長すぎたといわねばなるまい。
レンジャーズは1961年、大リーグの最初のエクスパンションでできたチームだ。始めはワシントン・セネタースといった。まったく同名のチームがミネソタに移転してツインズとなった後を受けて、二代目セネタースとなったのだが、このチームは負けてばかりでいいことがなく、70年代にアーリントンに移転してテクサス・レンジャーズになった。
大リーグでは複数の球団が同一の名称を名乗るのは珍しいことではない。ニューヨーク・ヤンキースは19世紀中にはボルティモア・オリオールズといった。その後セントルイス・ブラウンズがボルティモアに移転したとき、やはりオリオールズを名乗ったが、それはオリオールという小鳥がボルティモアのシンボルであったことを尊重した結果だった。
同じような理由から、シアトル・パイロッツがミルウォーキーに移転した際にブリュアーズを名乗ったが、ミルウォーキーには長い間、この名の3A球団が定着していた。
レンジャーズの50年の歴史の中で、もっとも華々しい活躍をしたのは、三振王で知られたノーラン・ライアンだ。ライアンはレンジャーズと同時にできたエンジェルスから移籍してきて、引き続き三振を奪い続けた。
現在ヤンキースで活躍しているアレックス・ロドリゲスも、レンジャーズで活躍していたことがあった。
今年のレンジャーズを支えた選手は、打者ではジョッシュ・ハミルトンとヴラヂーミル・ゲレーロ、投手ではウィルソンとルイスだろう。ルイスは広島カープにも在籍していたことがある。
一方ナショナル・リーグの覇者は、サンフランシスコ・ジャイアンツ、こちらは1883年に創設された大リーグ屈指の伝統球団だ。
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