神田やぶそば:水彩で描く東京風景

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伊勢源とは通りを隔てた反対側は淡路町である。その一角、伊勢源の斜向かいに神田やぶそばがある。やぶそばの名を冠した店は関東各地に分布し、更科と人気を二分しているが、この店はその中の総本舗とでもいうべきものである。やぶそばの由来については、司馬遼太郎が「街道を行く」シリーズの中で考証しているので、読んだ方も多いだろう。それ以来この店はすっかり有名になり、いまでは日本中からそば好きが押しかけて来るそうである。

更科そばが白っぽい肌をしているのに対し、やぶそばは見た目の黒さが特徴である。これは材料処理の相違のためで、更科がそばの実の中心部だけを使うのに、やぶそばは外皮に近い部分まで使うため、このような色になるそうな。

折角スケッチまでしたのだから、この高名なそば屋に入ってみようとも思ったが、店の中は満員で、外にも席待ちの客があふれているのを見たら、さすが気の長いわたくしも辟易して退散した次第であった。(2004年8月記)





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このページは、が2010年11月13日 17:43に書いたブログ記事です。

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