天の川銀河の中心部にガンマ線の泡

| コメント(0) | トラックバック(0)

101122.gamma-ray-burst-bubbles.jpg

天の川銀河の中心部から、ふたつの巨大な泡が吹き出ている、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)の天文学者Doug Finkbeiner氏らが、米航空宇宙局(NASA)が公開したフェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡の観測データを分析した結果、こんな結論に達したそうだ。

二つの泡は、銀河の中心部からそれぞれ逆の方向に向かって、広がっている。(上の写真はそのイメージ図:AFP提供)端から端まで直線距離で5万光年というから、そのスケールの大きさがわかるというものだ。

ガンマ線は放射線の一種で、電子と陽電子が対消滅する際に放出される、きわめてエネルギーの高い光線である。研究者たちはこの泡の状態からして、大量のエネルギーが比較的短期間の間に放出された跡だと推論している。

このエネルギーの源については、二つの可能性が考えられるという。

ひとつは、天の川中心部に存在している超大質量ブラックホールが放出したジェット粒子だとするもの。もうひとつは、銀河の中心部で超新星爆発が起こり、そこから巨大なエネルギーが放出されたとするものだ。

いづれにしても、これまでの天の川観の枠組みを大きく修正する発見だ。


関連記事:
宇宙の最先端に近い銀河群
銀河の果ての若い星団(かじき座30星雲)R136
アンドロメダ銀河 Andromeda Galaxy
銀河系には地球型惑星が多数存在する
アンドロメダ銀河の合成画像 Andromeda Galaxy





≪ アンドロメダ銀河の合成画像 Andromeda Galaxy | 地球と宇宙の科学 | ブラック・ホールの誕生 SN1979C ≫

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/2694

コメントする



アーカイブ

Powered by Movable Type 4.24-ja

本日
昨日

この記事について

このページは、が2010年11月17日 20:04に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ルーマニアにおけるホロコースト」です。

次のブログ記事は「愛してほしい Don't Be Cruel:エルヴィス・プレスリー」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。