2011年1月アーカイブ

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NHKスペシャル「ホット・スポット 動物たちの最後の楽園」マダガスカル編を見た。五回シリーズの第1回目だ。福山雅治さんによる全体の導入編については、先稿で紹介したところだが、いよいよその各論編が始まったわけだ。

不法対外投資 Illicit Capital Outflowとは日本人には聞きなれない言葉だが、海外では違法な資産形成の手段として広く知られている。主に貿易に付随して得た資金を、自分の国に還流させずに、直接対外投資にまわし、課税回避や資金洗浄の目的を達成しようとするものだ。

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ブリューゲルの生年は1525年から1530年の間だろうと推測されている。というのもブリューゲルは1551年にアントワープの画家組合に初めて親方として登録しているのだが、通常それは21歳から26歳の間になされるのが慣行だったからだ。確定的ではないが、大きく間違ってもいないだろう。

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イスラエルはユダヤ人が建国した国家だからユダヤ人だけが住んでいる、こう思っていた筆者は、イスラエルの人口のうち20パーセントはアラブ人だと知らされてびっくりしたことがある。

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先週の水曜日(1月26日)から活発な噴火活動を繰り返している霧島連山の新燃岳、27日には52年ぶりという大爆発を起こした。上の写真(ナショナル・ジオグラフィック)はその時の様子を写したもので、稲光が複雑な模様を描いているところが、幻想的だ。

W.H.オーデンの詩「愛ってほんとうは何」Tell me the truth about love(壺齋散人訳)

  愛ってちいさな男の子みたいだとか
  一羽の小鳥のようなものだとか
  世界を丸くするものだとか
  ばかげたことだとかいう人もいる
  それで隣のご主人に聞いてみたの
  だって知っていそうだったから
  すると奥さんが不機嫌そうにいったわ
  そんなことあるもんですかって

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カタールのドーハで行われたサッカー・アジア杯決勝戦に、日本がオーストラリアを1-0で破り、1992年、2000年、2004年につづき4度目の「アジアの覇者」になった。

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エジプトの騒乱は現地時間29日(金曜日)に一段と高まりを見せた。自然発生的な呼びかけに呼応して、全土でデモが発生し、その一部が暴徒化、方々で警官隊と激しく衝突、少なくとも27人が死亡、数百人が負傷する騒ぎに発展した。

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メドヴェージェフによってモスクワ市長の座を追われたルシコフが、身の収めどころを求めて苦労しているそうだ。というのも、ロシア国内にいてもろくなことは予想できないし、といって快く受け入れてくれるところもないからだ。(写真はプラウダから)

例の豊穣たる熟女たちとともに、新年会と称して息抜きの飲み会をやった。場所は両国のちゃんこ屋江戸沢、この辺に集まっているちゃんこ屋では川崎という店がお勧めなのだが、今日は予約が取れず、ここにした次第だ。

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「つんつんするなよ」A Big Hunk O' Love(壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  ヘイ ベビー もういいよ
  ノーノーノーノー ベビー どうでもいいんだ
  なるようにしか ならないんだ

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アメリカの格付け会社スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)が27日、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けをAAからAA─に引き下げた。

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チュニジアのジャスミン革命の振動がエジプトを揺さぶっている。毎日のように群集がカイロの広場を埋め尽くし、ムバラクの退場と政治の民主化を求めて叫んでいる。その波は地方都市にも広がり、国民全体が変革を求めて動き出したかのようだ。エジプトにもチュニジアと同じジャスミンの匂いが立ち込めるだろうか。

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北朝鮮についての情報を発信している「臨津江」(Rimjingang) というメディアが、日本でも2008年から活動している。発信元はアジアプレスと称する団体だが、これに生の情報を提供しているのは、北朝鮮人だ。彼らは北朝鮮の現状について、それこそ命がけで取材活動を続けているという。

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先日、日本の北洋漁業関係者がロシアの役人に賄賂を贈っていたことが、日本国内ではちょっとした話題になったが、ロシアでも、相当の関心を呼んだ。というのも、この種の汚職を撲滅しようとする運動が目下行われている最中だからだ。

ピエール・ド・ロンサール「カサンドラへのソネット」第29番「千のなでしこ」Si mille oeillets(壺齋散人訳)

  千のなでしこ 千のユリを抱きしめよう
  両腕をしっかりとからませながら
  蔓のツルが木の枝を
  抱きしめるよりもっと強く

杜甫の七言律詩「小寒食舟中作」(壺齋散人注)

  佳辰強飯食猶寒  佳辰に強飯すれば食猶ほ寒し
  隱机蕭條戴鶡冠  机に隱(よ)り蕭條として鶡冠を戴く
  春水船如天上坐  春水 船は天上に坐するが如く
  老年花似霧中看  老年 花は霧中に看るに似たり
  娟娟戲蝶過閑幔  娟娟たる戲蝶は閑幔を過ぎ
  片片輕鷗下急湍  片片たる輕鷗は急湍を下る
  雲白山青萬餘裏  雲白く山は青し萬餘の裏
  愁看直北是長安  愁ひ看れば直北は是れ長安

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オバマ大統領の今年(2011年)の一般教書演説 State of the Union Address は、大統領が現在置かれている政治的状況を反映したものとなった。(上の写真:NBC)

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邪馬台国の所在地については、九州説と大和説との間で、100年にも及ぶ論争が繰り広げられてきた。いまでも決着したわけではないが、最近では九州説がやや有力になっている。吉野ヶ里遺跡の調査結果が、九州説に有利な証拠を出土してきたからだ。

 今は昔、陸奥の前司橘則光という人がいた。兵の家の出ではなかったが、心が極めて太く、思量が賢く、体力も極めて強かった。見た目などもよく、世の聞こえもよかったので、人から一目置かれていた。

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昨日(1月24日)モスクワのドモジェドヴォ Домодедого 国際空港で自爆テロがあり、当日夜の当局の発表によれば、少なくとも35人が死亡、168人が負傷した。(上の写真:AP提供)

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胡錦濤の今回の訪米は、ときあたかも中国が世界第二の経済大国になった時期に符合させたかのように行われた。そんな中国をことさらに意識したように、オバマ大統領は細心な注意を以て胡錦濤をもてなした。

あひるの仲間たちと新宿西口パレットビル内の居酒屋「東方見聞録」で新年会を催した。全員に声をかけるのは昨年の新年会以来だ。今年は筆者も含めて8羽が集まった。ミーさんあひる、オーさんあひる、横ちゃんあひる、少尉あひる、今ちゃんあひる、静ちゃんあひる、それに丹ちゃんあひるの面々だ。

「十二夜」は、「お気に召すまま」と並んで、歌を非常に有効に使っている。「お気に召すまま」ほど多くはないが、節目節目で小歌をさしはさみ、劇にメリハリをつけている。その歌を歌うのは、ほとんどの場合、道化のフェステだ。彼は単なる道化でなく、魅力的な歌手でもある。

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ネアンデルタール人は、従来思われていたように肉食オンリーではなく、野菜を調理して食っていた、こんな研究成果を、ジョージ・ワシントン大学のアリソン・ブルックス教授らのグループが発表した。

日本版「エコノミスト」がアメリカのデフレを特集している。リーマンショック後のアメリカの経済停滞は、2009年には底打ちしたといわれていたが、その後なかなか上向く兆しがないばかりか、最近は二番底の可能性さえささやかれている、その背景にはかつて日本が陥った(いまでも脱却できないでいる)デフレと同じ要因が働いているのではないか、そういう議論が展開されている。

W.H.オーデンの詩「ローマの城壁のブルース」Roman Wall Blues(壺齋散人訳)

  ヒースの荒地を湿った風が吹き渡る
  俺の上着にはしらみがたかり鼻風邪にも見舞われた

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我々の銀河系にとっての伴銀河の中に、暗黒物質でできた銀河がある可能性を、カリフォルニア大学バークレー校の天文学者スカニヤ・チャクラバーティ(Sukanya Chakrabarti)氏が突き止めた。

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インターネット百科事典ウィキペディア Wikipedia が誕生して10年になるそうだ。筆者などはほとんど毎日のように世話になっているので、これを節目にいっそうの充実が図られるよう願ってやまない。それほど、現代文明の中で確固たる地位を占めるに至ったということだろう。

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「すました女」Hard Headed Woman (壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  すました女にゃ
  困ったもんだぜ
  まったくほんとに
  苦労の種さ

武士の家計簿

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映画「武士の家計簿」を見た。同名の本を読んで、徳川時代後半期の武士の生活ぶりに関心を覚えていたので、映画も見てみようという気になったのだった。果して期待は裏切られなかった。原作の雰囲気をよく伝えているうえ、仲間由紀恵さんはじめ俳優の演技もよかった。

就職氷河期

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ひところ流行った就職氷河期という言葉が、昨年あたりから再び深刻さを帯びて語られるようになった。中には悲鳴に近い声もある。

杜甫の七言絶句「江南にて李龜年に逢ふ」(壺齋散人注)

  岐王宅裏尋常見  岐王の宅裏尋常に見る
  崔九堂前幾度聞  崔九が堂前に幾度か聞きし
  正是江南好風景  正に是れ江南の好風景 
  落花時節又逢君  落花の時節に又君に逢ふ

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昨年(2010年)4月、ポーランド大統領の一行90数人を乗せた特別機が、スモレンスク付近で墜落し全員が死亡する事故があった。この時大統領たちは、第二次世界大戦中に起きたカトゥィンの森事件を記念する行事に出席するため、ロシアの空港に向かっていた。これに対してロシア側も、国をあげて歓迎する姿勢を見せていたので、この墜落事故が起きたときには、両国間にするどい緊張が走った。

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九官鳥に罵られた男が飼い主を訴えた、こんな記事を読んで思わずふき出してしまった。その九官鳥は、男の顔を見るたびに、「このほら吹きの間抜け野郎」と罵っていたというのだ。それに対して男は、痛く自尊心を傷つけられ、怒りの矛先を飼い主に向けたというわけだ。

今は昔、宇治殿が関白としてときめいておられた頃のこと、三井寺の明尊僧正は御祈のお供としてつとめていたが、殿は一向に灯明をともすようにお命じになられなかった。というのも暫くしてから僧正を使いにやるつもりでいたのを、まだ誰も知らなかったのである。

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イタリアの首相シルヴィオ・ベルルスコーニは実にユニークな男だ。現代イタリア立志伝中のシンボルのような人間だといえる。一代で巨万の富を築き、それを足がかりに政界入りするや、延7年間にわたって首相の座にあった。日本同様ころころ政権が変ってきたイタリアでは、まず大変なことだ。

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系外惑星探査機ケプラーが地球型の岩石質惑星を始めて発見したと報じられた。発見といっても、この惑星自体は2008年に存在が発見されているから、その詳細な特徴が確認されたといったほうが適切かもしれない。

ヴァイオラに双子の兄がいることは、劇のはじめのシーンから暗示されており、また劇の中間でも、その兄であるセバスティアンが登場するシーンがあるが、彼の存在は、劇全体の進行にとって本質的な重要性を持たない。また性格らしい性格も持たされていない。ただ単に、ヴァイオラに瓜二つであることが、唯一の存在意義であるかのように。

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NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」の第二回目は、「巨大組織陸軍暴走のメカニズム」と題して、日本陸軍に焦点をあてていた。

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昨日(1月16日)、ニューヨークでのイベント No Pants Subway Ride のことを紹介したところ、これはアメリカ流の寒さ対策イベントなのだとヒントをくれた人がいた。冬の寒さを跳ね飛ばそうと、ニューヨーカーたちが始めたということらしい。

W.H.オーデンの詩「真夏の谷間を」O the valley in the summer where I and my John(壺齋散人訳)

  真夏の谷間をわたしとジョンが
  深い川の流れに沿って歩いていたの
  足元には花が 頭上には鳥たちが
  愛し合うことの意味について語っていた
  わたしはジョンの肩にもたれ 遊びましょうといった
  でもジョンは顔をしかめて 行ってしまったの

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先週の日曜日(1月9日)、ニューヨークの地下鉄で、No Pants Subway Rideなるイベントが実施され、多くの乗客男女が、写真(ロイター提供)にあるような姿になって、地下鉄に乗ったそうだ。

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1000以上の単語を聞き分けて、その意味を正確に理解した犬が現れた。もともと知能が高いことで定評のあるボーダー・コリーのチェイサーという6歳半の犬だ。

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23年間にわたってチュニジアを支配してきた独裁政権が崩壊し、ベン・アリ大統領が飛行機でエジプトに亡命した。昨年の末から民衆と支配者との間で繰り広げられてきた抗争は、民衆側の勝利に終わったわけだ。

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「監獄ロック」Jailhouse Rock(壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  監視の野郎が粋なはからい
  バンドで一発騒ごうってんだ
  バンドが騒げばムショは大騒ぎ
  野郎たちが一斉に歌いだすんだ
  レッツ・ロック エヴリボディ レッツ・ロック
  刑務所中のみんなが
  監獄ロックを踊ったぜ

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この写真(AP提供)を見て、思わず笑ってしまった。人間が動物をおんぶするという行為と、オートバイに乗る行為との組み合わせが、とてもミスマッチに感じられたからだ。

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フランス人は世界で一番悲観的な国民、最近行われたBVAギャラップの世論調査で、こんな結果が出たそうだ。

詩集「天」のあとがき「天に就いて」の中で、草野心平は次のように書いている。「私がいままで書いた作品の約70パーセントに天が出てくる。或ひは空とか星雲とか天体の様々な現象が。」

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上の映像(NASA提供)はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたスターバースト銀河Starburst Galaxy M82。2006年に得たデータをもとに、NASAが合成した映像だ。

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モスクワの交通渋滞は相当深刻なようだ。道路の整備がモータリゼーションの進行に追いつかないからだ。そこで道路整備の遅れを補う妙策として、空を活用したらどうだという議論が巻き起こっているそうだ。

ロンサールはフランス文学の伝統にソネットを付け加えた詩人である。ロンサールとその一派とされるプレイアード派の詩人たちは、古臭い定型詩を否定して自由なスタイルの詩を重んじたが、唯一ソネットについては尊重した。

デニソワ人

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2008年にロシア・アルタイ山脈にあるデニソワ洞窟で、現生人類の子どもの骨と大人の歯が見つかり、とりあえずデニソワ人と名づけられた。ドイツ・マックス・プランク進化人類学研究所の研究によれば、デニソワ人はネアンデルタール人とほぼ同時代人に生きていた、現生人類の支流だった可能性が高い。

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アリゾナ州トゥーソンで起きた銃乱射事件は、アメリカ社会に大きな衝撃を与えた。犯人のジャレード・ロフナー Jared Loughner に麻薬歴があり、また精神的に病んでいたことを取り上げて、衝撃的だがあくまで偶発的な出来事だったととらえる見方がある一方、現在のアメリカ社会が陥っている閉塞状況から、起こるべくして起きた事件だととらえる見方が競い合っているようだ。

杜甫の五言律詩「江漢」(壺齋散人注)

  江漢思帰客  江漢 帰るを思ふ客
  乾坤一腐儒  乾坤 一腐儒
  片雲天共遠  片雲 天は共に遠く
  永夜月同弧  永夜 月は同じく弧なり
  落日心猶壯  落日 心は猶壯んに
  秋風病欲蘇  秋風 病は蘇えらんと欲す
  古来存老馬  古来老馬を存するは
  不必取長途  必ずしも長途に取らず

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プラスティネーションとは、特殊な技術で遺体に防腐処置を施した人体標本のことだ。日本でもその展示会が開かれたことがあるから、見た人も多いだろう。かくいうわたしも見学して、度肝を抜かれたことがある。人間の体が中心軸にそって真っ二つに切断され、頭のてっぺんからペニスのさきまで、縦断面がむき出しになっていたからだ。そのほか、脳みそのスライスやら、女性の子宮の切片やらが、まるでシャーレのように、無表情に並んでいた。

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上の写真(AFP提供)は、ドイツのライプツィッヒ動物園で飼育されているメスのオポッサムのハイディちゃん。ご覧のとおり、かわいらしい寄り目をしている。

今は昔、本院の左大臣と申す人がいらした。その名を時平とおっしゃった。照宣公と申した關白の御子である。本院といふ所にお住みになり、年は僅に三十ばかり、見目麗しく、立ち居振る舞いは優雅であった。それ故延喜の天皇はこの大臣を高く評価なさっていらした。

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世界中で動物の生息に適した場所が消えていくなかで、動物たちの最後の楽園ともいうべき場所が、まだいくつかは残っている、そんな場所をホット・スポットというのだそうだ。といってもNHKが勝手に命名したのかもしれないが、その中に日本も含まれているから面白い。このほか、マダガスカル、アフリカ古代湖、ブラジルのセラード大地、オーストラリア西部そしてニュージーランドを加えた6箇所について、NHKが興味深い映像を届けてくれるそうだ。

先稿「日本は沈み行く太陽か」の中で、イギリス人ジャーナリスト、ヘンリー・トリックス Henry Tricks 氏の悲観的な日本論を紹介した。日本が抱えている問題について検証し、今のうちに手を打たないと、日本は近い将来に沈んでしまうと警告したものだ。

シェイクスピアが創造した道化の中で、十二夜に出てくるフェステは最も完成された形態といえる。破天荒な騒々しさや、観客の笑いを買う脱線ぶりという点では、フォールスタッフやタッチストーンのほうが上かもしれないが、フェステには、道化についての古典的なイメージが、もれなく織り込まれているのだ。

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今年は日米開戦から70年目の節目の年だ。そこでNHKが、「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」と題して、日米開戦に至った歴史的経緯を改めて検証する番組を、4回に分けて放送することとした。

W.H.オーデンの詩「秋の歌」Autumn Song(壺齋散人訳)

  木の葉がさっと舞い落ちる
  おばさんの花も枯れそうだ
  おばさんはもう死んでしまって
  乳母車だけが残された

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今年の正月は、鳥をはじめとした動物たちの大量死が世界各地から伝わってきて、ちょっとした騒ぎになっている。

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北朝鮮の政府肝いりのウェブサイト「ウリミンゾッキリ」(わが民族同士)に、金正日父子を露骨にあざけった漫画がアップロードされた。(上の写真)

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カナダの10歳の少女が超新星を発見したそうだ。この少女はニュー・ブランズウィック州に住むキャサリン・オーロラ・グレイさん、日頃星を観察することが好きな天文学者の卵だ。今回は知り合いが撮影した天体写真を、父親とともにチェックしているうち、この発見をしたのだという。

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「テディベア」Teddy Bear(壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  きみのテディベアで
  いたいんだってば
  首輪をまいて連れてってよ
  どこへでも好きなところに
  きみのテディベアで
  いたいんだってば

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ネアンデルタール人は現代人より性欲旺盛だった、こんな主張をしているのは、イギリス・リバプール大学のエマ・ネルソン Emma Nelson 女史の研究グループ。彼女らはこのユニークな仮説を、指の長さと関連付けながら説明している。

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我々の住む宇宙は約137億年前に起きたビッグバンに始まり、今でも加速度的に膨張を続けている、通常、物質が膨張すれば先端部分の膨張速度は次第に遅くなるはずなのに、それがかえって加速度的に早くなっているのは、暗黒エネルギーの働きによる。これが今日多くの物理学者たちが描いている、宇宙の生成プロセスについての共通理解だ。

富士山は劫初のときから、巨大な生き物のようにどっしりとすわっているものであるが、またその意味では人間のちっぽけな生命とは正反対な雄大さをかんじさせるものではあるが、時には見る人の近くに寄り添って現れることもある。

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上の写真(Newsweek提供)は、何の変哲もない女性たちの手の写真だ。普通の人にはあまり気を引くところはないかもしれないが、筆者にとっては大きなメッセージを発していると思えた、実際筆者はこの写真を見て考え込んでしまったのだ。

ロンサールのオードから「我が青春は過ぎ去った」Ma douce jouvence est passée(壺齋散人訳)

  我が青春は過ぎ去ってしまった
  みなぎっていた力は今はなく
  歯は黒ずみ 頭は白く
  神経は擦り切れ 体は冷え切り
  血管のなかには赤い血のかわりに
  茶色い液体が流れている

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不景気の世の風を吹き飛ばすような威勢のいい話だ。五日、築地の魚市場で行われた初ゼリで、342キロのクロマグロ1本が3249万円で落とされたというのだ。これまでの記録は、2001年の2020万円だというから、破格の値段での落札だったわけだ。

杜甫の五言律詩「潭州を發す 時に潭より衡にゆく」(壺齋散人注)

  夜醉長沙酒  夜に醉ふ長沙の酒
  曉行湘水春  曉に行く湘水の春
  岸花飛送客  岸花飛んで客を送り
  檣燕語留人  檣燕語って人を留む
  賈傅才未有  賈傅 才未だ有らず
  褚公書絕倫  褚公 書絶倫なり
  高名前後事  高名前後の事
  回首一傷神  首を回せて一に神を傷ましむ

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今年(2011年)は、太陽の活動にとって、新たな極大期に向けての転換点の年となりそうだ。今後太陽の活動は活発化し、2013年の5月頃にピークを迎えると、米海洋大気局(NOAA)宇宙天気予報センターのJoe Kunches氏は予想する。

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朝日新聞の1月5日付社説が、昨年暮のロシアのホドルコフスキー裁判について批判した。筆者はそれを読んで、何を今更という気持ちになったが、それでも何も書かないよりはましだろうと、朝日の姿勢を多少は評価する気持ちにもなった。というのも、日本のメディアはロシアの惨憺たる政治的・社会的状況について、余りにも鈍感だからだ。

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上の写真(ナデョナル・ジオグラフィック)は北海道で観察されたオオハクチョウの夫婦。白鳥の類は夫婦仲がよいことで知られているが、オオハクチョウはその代表的なものだ。

冥途の飛脚三段目(下の巻)は、忠兵衛と梅川の絶望的な逃避行を描く。まづ冒頭で二人の相合駕籠の道行が語られる。二人が向かう先は大和の国の新口村、忠兵衛の生まれ故郷であるが、実家の父親は今では後妻をもらい、養子に出した忠兵衛のことは人にくれたものとあきらめている。そんな父親でも親子は親子、息子は死出の門出に会いたいと思うのだ。

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上の写真(Bradford University提供)は、Towton25 と呼ばれる中世英国戦士の骸骨だ。骸骨には8つの傷がある。中には古傷と思われるものもあるが、ほとんどは一時につけられたものと推測されている。英国の歴史のターニングポイントとなったタウトン Towton の戦いのときの傷だ。

十二夜と題する喜劇に、シェイクスピアはなぜそう名付けたか、いろいろな解釈が成り立つ。なかでも最も説得力があるのは、この劇全体が、十二夜に演じられるバカ騒ぎを現しているというものだ。

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現在の世界人口は69億人、今年(2011)の早い時期には70億人を突破するとみられる。

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今年のNHK元旦の新春能楽番組は、観世流の「羽衣」が放映された。シテは梅若万三郎、ワキは宝生閑だ。万三郎は大柄な体にしては、天女の色気をよく出せていたと思う。

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今年の元旦は穏やかに晴れたせいもあって、東京でも初日の出がみられたそうだ。写真(AFP提供)は、六本木ヒルズの展望台から、東京湾を挿んで、房総半島から上る初日の出をとらえたもの。6時40分前後のことだ。

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新年を迎えた描き初めに、今年はウサギをモチーフに遊び心を発散させてみた。上の絵がそれだ。ウサギといっても、本物のウサギではなく、ウサギのぬいぐるみのようなものだ。それをつけて踊っている人たちは、ブリューゲルの絵の中から飛び出してきたばかり。筆者はいま、ブリューゲルの絵に取りつかれているのだ。



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