2011年3月アーカイブ

東日本大震災の様子は世界中の耳目を集めた。刻々と流れる事態に添って、おびただしい光景が撮影され、それが世界中にフィードバックされて、この震災の甚大な規模と、それが持った悲劇的な意味を発信した。

ここでは、そうした報道写真のうちから、筆者が感銘を受けた作品を、何回かに分けて紹介したい。

最初は、地震と津波によって、岩手の三陸海岸から宮城、福島の沿岸沿いの集落が、甚大な被害を受けた、被災直後の様子から。

上の写真は、津波の流された船が、建物の屋上に乗り上げた様子。こうした眺めがいたるところで見られた。

ピエール・ド・ロンサールの詩集から「エレーヌへのソネット第43番」(壺齋散人訳)

  老いたあなたが夕べの暖炉のともしびの影で
  身をかがめつつ糸繰りをしている折など
  わたしの詩を読めばきっと驚きの声をあげるでしょう
  ロンサールはわたしの青春を歌ってくれたのだと

米紙ワシントン・ポストが、現在進行中の東電福島原発事故の処理をめぐって、東電社長の清水正孝氏が事故後二日目の13日を最後に公の場に姿をみせていないことについて、無責任な雲隠れだと、強烈に批判している。

蘇軾の生涯にとって、王安石との関係ほど多義的なものはない。新法派と旧法派をそれぞれ代表する人物として対立しながら、一個の人間としては、互いに尊敬しあい、また敬愛しあったのである。

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この写真(NASA提供)は、宇宙から見た東京の夜景、地上350キロの周回軌道を回っている国際宇宙ステーションから、Expedition 26 のメンバーが自分の手で撮影したものだ。

今は昔、河内前司源頼信朝臣という武士があった、この頼信があるとき、東国にいい馬があると聞いて、もらいにやらせると、馬の主は断りがたくて、その馬を献上した。そこで馬を連れて京へ上る途中、盗人がこれを見て盗もうと思い、ひそかに隙をうかがっていたが、なかなか隙が見つからず、とうとう京までついてきてしまった。馬はそのまま、頼信の厩に入れられた。

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上の映像(NASA提供)は中性子星のイメージだ。もっとも外側の部分は超新星爆発で吹き飛ばされた古い星の成分、最も内側の核といえる部分は、中性子からできた非常に密度の高い部分、中間の光の塊はパルサーといわれる部分だ。

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「学校のロバ」と題するこの作品は、「大きい魚は小さい魚を食う」とほぼ同時期に描かれたが、わざわざ「創案者・ブリューゲル」と明記しているところを見ると、ブリューゲルの特別な思い入れがあったとも考えられる。実際この絵の中で描かれている人間たちは、ボスの絵のように悪意に満ちた表情ではなく、どこか憎めないユーモラスな表情をしている点で、後年のブリューゲル独自の世界を思わせる。

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福島第一原発3号機のタービン建屋で復旧作業をしていた作業員は、2-6シーベルトの放射線を浴びていたことが、放射線医学総合研究所の検査で分かった。

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写真は成田空港で自国に向かう便を待つ間、フロアに寝具を広げて横たわる中国人たち。中国人に限らず、日本に滞在している外国人の中に、福島原発事故に伴う放射能騒ぎで、日本脱出パニックが起こったのだ。

W.H.オーデンの詩「亡命者のブルース」Refugee Blues(壺齋散人訳)

  この街には1000万人の人間が住んでいる
  あるいはマンションに あるいは穴倉の中に
  でも俺たちが住む場所はないんだ 俺たちが住む場所はない

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上の写真は、先般の津波の様子を記録した貴重な映像、ナショナル・ジオグラフィックスのWEB版が公表した。場所は福島県の海岸というだけで、撮影者の名も明記されていない。

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「G.I. Blues」(壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  ラインの眺めも気持ちがいいけど
  ラインの眺めも気持ちがいいけど
  やはりテキサスのほうが素敵だよ

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国の原子力安全委員会が「緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)システム」の試算結果を公表した。それによれば、半径30キロ圏及びそれを越えた40キロ圏地帯の一部まで、まだら状に汚染が広がっている実態が明らかになった。

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福島原発事故の基本的な原因は、冷却システムが機能不全に陥ったことにある。そしてその原因は、システムを動かすのに必要な電源が供給をたたれたことにある。何故そうなったのか。

スコット・フィッツジェラルドの小説「グレート・ギャツビー(Great Gatsby)」を、村上春樹の日本語訳で読んだ。今から30年ほども前に英語の原作を読んだことがあるが、改めて村上春樹の翻訳を読む気になったのは、「ノルウェーの森」で展開された青春小説の作者が、「ザ・キャチャー・イン・ザ・ライ」とともに「グレート・ギャツビー」も訳していると知り、いったいどんな風に訳しているのか、俄然興味を覚えたからだ。

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この写真を見て、筆者は心を激しく揺さぶられるのを感じた。

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昨日(3月23日)、東京都の金町浄水場の水から放射性物質ヨウ素131が検出されたと、東京都が報道した。濃度は1リットル当たり210ベクレル、これは大人の許容限度300ベクレルよりは低い値だが、乳児向けに設定されている数字100ベクレルを超えるとして、東京都は乳児には与えないよう、注意を呼びかけた。

ピエール・ド・ロンサールの詩集から「エレーヌへのソネット第19番」(壺齋散人訳)

  いくたびも睦みあい いくたびも仲たがいし
  いくたびもいがみあい いくたびも仲直りする
  いくたびも愛を罵り いくたびも愛を讃え
  いくたびも遠ざけあい いくたびも求めあう

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東日本大震災では、被災者たち自身の冷静・沈着な行動が、世界中の人々の目に印象的に映ったようだが、その影で、被災者たちを援助すべき立場にある行政機構が、かえって被災者たちの足を引っ張っているという実態が、一部の外国人ジャーナリストを憤慨させているようだ。

蘇軾の楽府「江城子」(壺齋散人注)

  十年生死兩茫茫  十年 生死 兩つながら茫茫たり
  不思量 自難忘  思量せざるも 自ら忘れ難し
  千里孤墳     千里 孤墳
  無處話淒涼    話す處無く淒涼たり
  縱使相逢應不識  縱使(たとひ)相ひ逢ふも應に識るべからず
  塵滿面 鬢如霜  塵 面に滿ち 鬢 霜の如し

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ロシア自由民主党の党首ヴラヂーミル・ジリノフスキー(Владимир Жириновский)が、欧米軍によるリビア攻撃を強く非難し、イスラム諸国に対して、連帯してカダフィ政権を支持するよう訴えている。(写真はRIA Novosti)

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今回の福島第一原発事故は、最終的にどの程度の災害レベルに位置づけられるか、まだはっきりしない。しかし規模の大きさと事態の深刻さからして、1979年のアメリカ・スリーマイル島原発事故、1986年のウクライナ・チェルノーブィリ原発事故と並ぶ深刻な原発事故として記憶されることになるだろうとする意見が、専門家たちの間で有力だ。

今は昔、河内守源頼信朝臣が上野の守として赴任していたとき、その乳母子に兵衞尉藤原親孝というものがあった。

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東電福島第一原発事故は、放水作業や電力施設の復旧作業が進み、最悪の事態を脱しつつあるようだ。

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シンガーソングライターの川嶋あいさんが、路上ライブを行って、東日本大震災の被災者への支援を始めた。あいさんのファンである筆者は、そんなあいさんの行動に拍手を送りたい。

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AFP通信が伝えるところによれば、ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Дмитрий Медведев)大統領は、東日本大震災の被災者について、シベリアやロシア極東地方で受け入れ、再就職をあっせんする用意があると表明したそうだ。

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ニューヨーク・タイムズが、これまで無料だった電子版の記事閲覧を3月28日から有料にすると発表した。ただし4週間につき20本までは無料で、それを超えた部分を有料にするという。また、宅配で新聞を購読している読者は引き続き、電子版の記事閲覧を無料とする。

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「大きな魚は小さな魚を食う」と題したこの絵は、ブリューゲルのボス風の作品第二作で、1556年に下絵が書かれた。コックは翌年それを版画にする際、画面の左下に「創案者・ヒエロニムス・ボス」という銘を入れた。前作よりさらに一歩踏み込んで、ボスの名声にあやかろうとしたのだろう。

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リビア情勢が先鋭化してきた。カダフィ大佐による自国民大虐殺を阻止するという名目で、国連がリビア政府に対する武力攻撃を容認したことを踏まえて、フランス、イギリス、アメリカ、イタリアなどが、戦闘機や巡航ミサイルによる攻撃を開始した。名付けて「オデッセイの夜明け作戦(Operation 'Odyssey Dawn')」という。

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写真は巨大津波に飲みこまれた宮城県南三陸町の様子。海岸にそって展開する町並みは原型を全くとどめないほど完全に破壊された。一方手前の高台にある県立志津川高校は、周囲から孤立して、校庭にSOSの文字を描いて救出を待っている。

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上の写真(ロイター提供)は、スーパーマーケットの売り場に殺到する中国甘粛省蘭州の市民たち。彼らが争って買い求めようとしているのは、ヨード入り食塩だ。

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東電原発事故の初動対応のまずさの要因として、原発施設の温存にこだわって適切な対応を拒絶した東電の経営意思と、それを漫然と許した菅政権の無責任ぶりが、クローズアップされている。

W.H.オーデンの詩「1939年9月1日」September 1, 1939(壺齋散人訳)

  52番街の安酒場で
  不安と恐れを抱きながら
  俺がひとりで座りこんでいると
  低劣でいい加減な10年間が
  希望もなしに消え去っていく
  怒りと恐怖の感情が
  地上のところどころで
  波のように渦巻いて
  俺たちの生活にまとわりつき
  名状しがたい死の匂いが
  9月の夜を挑発する

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昨夜(3月19日)は普段の満月に比べてひときわ大きな満月・スーパームーン(Super Moon)が見られた。1993年以来18年ぶりのことだ。

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東日本大震災に見舞われた東北地方では、大勢の家族が離れ離れになってしまった。避難が間に合わず、津波に飲みこまれた人が多かったからだとみられる。

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東日本を襲った前例のない巨大な複合災害・東日本大震災、それはマグニチュード9.0という日本の地震史上未曽有の激震で始まり、高さ15メートルにも達する巨大津波が押し寄せ、それらの自然災害が福島原子力の発電所を破壊して、日本人のみならず世界中の人々を放射能の恐怖に陥れた。

東電の計画停電が始まってから5日目にあたる昨夜(3月18日)は、筆者の住む地区でも、夜間に停電することとなった。併せて筆者の通勤の足である東武野田線が、午後8時頃まで動かないという。夜間の停電と交通ストップが重なるのは、筆者にとっては震災発生後初めての事態だ。

ピエール・ド・ロンサールの詩集から「マリーへのソネット第50番」(壺齋散人訳)

  5月のバラが枝の先に咲き広がり
  みずみずしい美しさを誇るとき
  暁に昇る太陽もその美しさには
  ねたみを覚えずにはいられない

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東電福島原発事故は、対応が後手後手にまわって、事態を深刻にさせていることから、これは政府・東電による人災だという非難が巻き起っている。

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福島原発の大事故の煽りで電力不足に陥った東電は3月14日(月)から計画停電を始めた。その結果日常生活に影響をこうむるのは無論、交通機関もマヒして、サラリーマン諸君はしんどい思いを余儀なくされている。

蘇軾の七言絶句「驪山絶句三首其一」(壺齋散人注)

  海中方士覓三山  海中の方士三山を覓む
  萬古明知去不還  萬古明らかに知る 去って還らざるを
  咫尺秦陵是商鑑  咫尺の秦陵は是商鑑
  朝元何必苦躋攀  朝元何ぞ必らずしも躋攀に苦しまん

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想像を超える被害をもたらした東日本大震災、自衛隊を中心にした政府関係機関の救援隊のほか、アメリカなど海外の援助組織を含めた膨大な数の人々が現地に入って、懸命な救助活動を続けている。その甲斐があって、一昨日には70歳台の男女が92時間ぶりに救出され、そのしばらく後には20台の男性が96時間ぶりに救出された。

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3月11日の地震発生以来一週間近くがたった。この間福島原発の大事故が重なり、政府はそちらの対応に追われて、肝心の被災者の救援活動が滞っているのではないかとの憶測と、怒りの声が聞かれるようになった。「政府無策の六日間」と題する読売の記事は、そうした声を代弁するものだ。以下、記録の意味で引用しておきたい。

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福島原発の事故で放射性物質が漏れ出したとのニュースが伝えられ、大勢の日本人がわが身に振りかかった恐怖として深刻に受け止めた。ところが数字が一人歩きしているようで、どういう条件のもとで、どういう被害が生じるのか、必ずしも正確に伝えられているとはいえない。

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福島の原発事故は、原子力発電の安全性への疑問を、改めて世界中に突きつけた。ドイツのメルケル首相はいち早く、自ら決定していた国内原発施設の稼動延長措置を停止することを決めた。

今は昔、世に袴垂という盗賊の大将軍があった。心太く、力強く、足早く、手先が起用で、思慮深かった。万人から隙をうかがって物を奪い取ることを、役目としていた。

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どうしてこうなるのか?福島の第一原発で起きている事態を、固唾を呑んで見守っていた大勢の日本人は、みなこう思ったに違いない。

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1556年の年末に、ブリューゲルはボスの作風を思わせるような、新たな作風で描き始めた。「聖アントニウスの誘惑」と題した絵がそれである。

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最近行われた有力民間調査会社の世論調査でショッキングな結果が出た。来年実施される大統領選挙にあたって、今の時点で誰に投票するかを聞いたところ、極右政党国民戦線の党首マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)女史が24パーセント近くで首位になったのだ。

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西アフリカの小国コート・ディヴォアール(Cote d'Ivoire)がちょっとした内乱状態に陥っている。こちらは北アフリカ諸国とは事情が異なり、権力をめぐる闘争という側面が強い。それに一般の市民が巻き込まれ、連日のように人が殺される事態が続いているというわけだ。

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地震発生からまる3日以上たった東日本大震災、被災現場では自衛隊をはじめとした救援組織が生存者の救出と死者の遺体回収に懸命に取り組んでいるが、困難を極めているようだ。

W.H.オーデンの詩「独裁者の墓碑銘」Epitaph on a tyrant(壺齋散人訳)

  この男が求めたのはある種の完璧さ
  彼が作った詩は誰にもわかりやすかった
  人間の愚かさを知り尽くしていた彼は
  陸軍と海軍とに大きな関心を払っていた
  彼が笑うと取り巻きの連中は追従笑いをし
  彼がわめくと小さな子どもたちが野垂れ死にをした

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今回の東日本大地震は、想像を絶する巨大な被害をもたらしたことで、国際援助を含めて、各国からの熱い視線を集めたが、なかでも最も大きな関心を集めたのは、福島原子力発電所における、第一号原子炉の建屋爆発、及びそれに続く炉心溶融の事態だった。

東日本大震災

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3月11日に東日本を襲撃した巨大地震は、当初、東北大地震などと呼ばれていたが、その範囲の大きさと被災規模の巨大さから、東日本大震災などと呼びかえられている。

3月11日に起きた東日本大地震に、筆者は横浜で遭遇した。

いまやキリスト教圏の国々ではカーニヴァルの真最中。カーニヴァルといえばリオをはじめ南米が有名だが、ヨーロッパ諸国でも、カトリック文化圏を中心に、いまなお盛んに行われている。そんな中で最近とみに有名になったのが、ベルギーの小さな都市バンシュのカーニヴァル(Carnaval de Binche)だ。

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メドヴェージェフによる北方諸島視察以来、ロシアの高官による視察が常態化している。中でも国防相の視察は軍事的に大きな意味を持っていると考えられる。というのも、それは領有権を主張するためのパフォーマンスであることを超えて、この地域の軍事力強化にロシアが腰をすえて取り組み始めたことの、シグナルと読み取れるからだ。

ピエール・ド・ロンサールの詩集から「マリーへのソネット第48番」(壺齋散人訳)

  かわいいナイチンゲールよ お前はひとりで
  柳の木の枝から枝へと気ままに渡り
  わたしの真似をして高らかに歌う
  そのわたしが歌うのは愛する人のこと

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アメリカの反イスラム感情が、大変な高まりを見せている。9.11をきっかけに、アメリカ人の反イスラム感情は、テロリズムとの関連において問題となり、しばしば極端な不寛容に発展することがあったが、最近は不寛容を越えて、露骨な攻撃にまで発展しそうな勢いなのだ。

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ピカソの1930年代初期の傑作「緑の葉と裸婦(Nude, Green Leaves and Bust)」が、ロンドンのテート・ギャラリーで一般公開されることになったそうだ。ピカソの作品の中では幻の名画扱いで、これまでに公開されたのはピカソ生誕80周年記念のときだけだった。今回は所有主の特別の好意で、テート・ギャラーに貸し出されたということだ。

蘇軾の七言古詩「子由に戲る」(壺齋散人注)

  宛丘先生長如丘  宛丘先生長きこと丘の如く
  宛丘學舍小如舟  宛丘の學舍小なること舟の如し
  常時低頭誦經史  常時頭を低れて經史を誦じ
  忽然欠伸屋打頭  忽然として欠伸しては屋頭を打つ
  斜風吹帷雨註面  斜風帷を吹いて雨面に註ぐ
  先生不愧旁人羞  先生は愧じず旁人羞ず
  任從飽死笑方朔  任從(さもあらばあれ)飽死して方朔を笑へ
  肯為雨立求秦優  肯て雨に立つが為に秦優を求めんや

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NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」第4回は、「開戦、リーダーたちの迷走」と題して、昭和16年12月に行われた日米開戦の意思決定が、いかに無責任なプロセスだったかを、当時の指導者たちの肉声を記録したテープなど、第一級資料をもとにあぶりだしていた。

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テングザル(Proboscis)は、長く突き出た鼻が天狗を思わせるところから、そう名づけられた。英語のProboscisは吻のこと、象の鼻のように口先に突き出た部分を指す。

今は昔、東国に源宛・平良文という二人の武士がおった。宛は字を蓑田の源二といい、良文は村岳の五郎といった。

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英字新聞 Japan Times が映画評論家として知られる佐藤忠男氏へのインタヴュー記事を掲載した。氏は、この四月に発足予定の日本映画大学の初代学長に就任することとなっており、日本映画のよき紹介者として、世界中の映画関係者に知られている人だ。

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イギリス映画「英国王のスピーチ(The King's Speech)」を見た。前イギリス国王でエリザベス2世の父君ジョージ6世の伝記的なエピソードを描いたものだ。

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エマオの物語は、ルカ福音書にあるキリスト復活をめぐる物語だ。エルサレムからエマオに向かう二人の旅人に、復活したキリストが道連れに加わる、三人はエマオで泊まることとし、食卓でキリストがパンを裂いてほかの二人に与えると、二人の目は輝き、目の前にいるのが復活したキリストだとさとるのであるが、その瞬間にキリストの姿が消えるというものだ。

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西欧諸国の極右政党といえば、かつては反ユダヤ主義(Anti Semitism)で一致していた。ところが最近はうって変わり、親ユダヤ色を打ち出している。オーストリアの極右政党自由党の党首ハインツ・シュトラッヘがイスラエルのシオニズム政党リクードとの連帯を表明しているのを始め、ドイツの自由党、スウェーデンの民主党、ベルギーの超国家主義政党などがイスラエルを訪問して、アラブとの戦いにおける連帯を表明している。

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カニクイザル(Crab Eating Macaque)は、オナガザル科マカク属のサルで、ニホンザルとは近い親戚関係にある。カニクイといっても、カニばかり食っているわけではなく、ニホンザル同様雑食性である。

W.H.オーデンの詩「W. B.イェイツを偲んで」In Memory of W. B. Yeats(壺齋散人訳)

  凍てつく冬にイエィツは死んだ
  小川は氷り 空港には人気もなく
  雪は銅像の輪郭を隠し
  夕闇の中の水銀柱はマイナスをさしていた
  あらゆる寒暖計が認めていた
  イエィツが暗くて冷たい日に死んだと

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貧困層向けの少額融資機関グラミン銀行(Grameen Bank)創設者でノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス(Muhammad Yunus)氏が、バングラデシュ中央銀行によって総裁職を解かれたそうだ。

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NHKスペシャル「日本人は何故戦争へと向かったのか」第3回は、日中戦争から太平洋戦争にいたる過程でメディアが果たした役割について検証している。題して「"熱狂"はこうして作られた」

エルヴィス・プレスリーのヒット曲から「サレンダー」Surrender(壺齋散人による歌詞の日本語訳)

  キスすれば 心は燃えて
  怪しい欲望に とらわれるんだ
  きみだって そうだろう
  キスするたびに 燃え盛るだろう

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中国の2011年度の国防予算が前年度比12.7パーセント増の6011億元(約7兆5千億円)になる見込みだ。伸びが二ケタ台に乗るのは2年ぶりのことだ。

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ロシアが軍備増強計画を発表した。6500億ドルの巨費を投じて、ヘリコプター1000機、戦闘機600機、戦艦100隻、核弾道ミサイルを装着した原子力潜水艦8隻などを装備し、陸海軍の戦闘能力を格段に進化させようとする意欲的な計画だ。

ノルウェイの森の主人公「僕」には二人の女性が重要な役回りで出てくる。直子と緑だ。直子の方が陰だとすれば緑は陽、陰陽の対立のような形で僕の青春を彩る。

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ヴィエラ・グラン(Wiera Gran)は、ナチス占領下のワルシャワのゲットーで甘い声で歌っていた。彼女の伴奏役はいつもヴラディスワウ・シュピルマン(Wladyslaw Szpilman)が勤めていた。二人ともホロコーストを生き残ったが、戦後シュピルマンは英雄的な音楽家として名声を博したのに対して、ヴィエラはナチス協力者として迫害を受けた。

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ゲラダヒヒ(Gelada Baboons)はオナガザル科のヒヒの仲間だが、エチオピアの高原地帯に住む孤立した種だ。胸元には皮膚が露出し、生殖活動にあわせて色を変化させる。

ピエール・ド・ロンサールの詩集から「マリーへのソネット第35番」(壺齋散人訳)

  あなたに花束を持ってきました
  わたしが自分の手で編んだものです
  いまのうちに摘まなければ
  明日には萎れてしまうと思ったのです

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いまや16カ国にも拡大したアラブ諸国の民主化デモは、イエメンでも先鋭化してきた。チュニジアのジャスミン革命にいち早く反応したイエメンの民主化運動は、2月17日以降毎日のようにデモを繰り返すようになり、2月25日には治安部隊がデモ隊に発砲、11人が死亡する事態になった。

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1991年にイタリア・アルプスの氷河の一角で発見されたミイラ、その後の研究で5300年前に生きていた現生人類の祖先だったことがわかり、アイスマンと呼ばれ親しまれるようになった。発見地点の名前からエッツィと呼ばれることもある。

蘇軾の七言律詩「子由の澠池懐旧に和す」(壺齋散人注)

  人生到處知何似  人生到る處 知んぬ何にか似たる
  応似飛鴻踏雪泥  応に飛鴻の雪泥を踏むに似たるべし
  泥上偶然留指爪  泥上偶然として 指爪を留むるも
  鴻飛那復計東西  鴻飛ばば那ぞ復た 東西を計らん
  老僧已死成新塔  老僧は已に死して 新塔を成し
  壊壁無由見旧題  壊壁は旧題を見るに由無し
  往日崎嶇還記否  往日の崎嶇 還た記するや否や
  路長人困蹇驢嘶  路長く人困しみ蹇驢嘶きしことを

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上の写真(ナショナル・ジオグラフィック)はニュージーランド・タスマン氷河の崩壊した模様を写したもの。先日(2月22日)の大地震の影響によるものだ。

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上の写真(ナショナル・ジオグラフィック)は、ベトナム中北部の辺境地帯で数年前にみつかったソンドン洞窟の内部。その後の調査で、世界最大の洞窟であることが判明した。イギリス人探検家らによれば、高さ、幅ともに80メートルを越す空間が、すくなくとも4.5キロも続いているという。

今は昔、村上天皇の御世に、玄象という琵琶が突然なくなったことがあった。これは天皇家に代々伝わる大事な宝物であったので、天皇はたいそうお嘆きになり、「こんな大切な宝物を自分の代になくしてしまった」と悲しまれたのも、もっともなことであった。これは盗んだからといって、持っていられるようなものではなかったので、天皇に恨みがあるものが、持ち去って壊したのではないかと、思われたのであった。



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