被災地の子どもたち:東日本大震災

| コメント(0) | トラックバック(0)

110404.roundcell-reuter.jpg

桜の花が開いた。日本中の小中学校が入学式を迎える。だが東日本大震災の被災地では、数百に上る学校が再建できないでいる。幸い被災を免れた学校も、避難所として使われ、教育機能を回復できないものが多い。こんな状態の中で、被災地の子供の教育をどう保障していくのかが、重い課題となっている。

四日のNHK番組「クローズアップ現代 どう支える被災地の子どもたち」がこんな問題意識をつきつけていた。

被災直後には、被災した当事者もそれを支える立場の行政も、命をどうつなぐかで、精一杯だった。今でもそのことは基本的には変わっていない。

だが、入学式の季節を迎えたことで、壊滅した教育機能をどう回復させ、子供たちの学ぶ権利をどう保障するか、そのことが、喫緊の課題としてクローズアップされたといえる。

それと並んで、子供たちが受けた心の傷も、大きな問題となっている。

地震の揺れと巨大な津波の恐ろしい体験、親や兄弟など肉親とのつらい別れ、こうした体験が、子どもたちの心の中に癒しがたい傷となって、彼らを苦しめている。

また、避難所で支えあってきた仲のよい友達が、違う場所へ避難することで離れ離れにならねばならない。

肉親を失って孤児になった子供たちも、数百人規模に上ると推測される。

こうした子どもたちを、どうやって支えていったらよいか。

成熟した民主主義国家といわれるようになった日本社会が、真の実力を問われるときだ。(写真は被災した子どもたちのランドセル:ロイター提供)


関連記事:苛烈な複合災害:東日本大震災





≪ 放射能汚染水を海に放出:福島原発事故 | 東日本大震災 | 苦境を生き延びた動物たち:東日本大震災 ≫

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/3054

コメントする



アーカイブ

Powered by Movable Type 4.24-ja

本日
昨日

この記事について

このページは、が2011年4月 5日 20:36に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「放射能汚染水を海に放出:福島原発事故」です。

次のブログ記事は「頴州初別子由二首(人生離別無くんば誰か恩愛の重さを知らん)蘇軾」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。