杭州は五代十国時代地方政権呉越(907-978)の都があった。そこで蘇軾は戦国時代の呉越抗争を思い出し、西湖に西施のイメージを重ねた詩を作った。
蘇軾の七言絶句「飲湖上初晴後雨二首其二」(壺齋散人注)
水光瀲艶晴方好 水光瀲艶として晴れて方に好し
山色空濛雨亦奇 山色空濛として雨亦奇なり
若把西湖比西子 若し西湖を把へて西子に比すれば
淡粧濃抹總相宜 淡粧濃抹總て相ひ宜し
西湖の水色はすがすがしく晴天の下にはえている、山の姿は空濛として雨にも風情が感じられる、もし西湖をあの西施に譬えるとしたら、淡い化粧も濃い化粧もいづれも似合う
西施は実際には、眉をひかぬよりは引いた方が、美しく見えたということである。
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