夜に吹く風(Vent nocturne):ロベール・デスノス

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ロベール・デスノスの詩集「Langage cuit, 1923」から「夜に吹く風(Vent nocturne)」(壺齋散人訳)

  大海原に消えていくはかないものたち
  死者たちは射手を撃ちながら死んでゆき
  輪になってロンドを踊った
  神々しい神々 ちっぽけな人間たち!
  僕は五本の指でこの出来損ないの脳天を
  引き裂く
    なんという苦悩
  女たちの脳天は豊かな毛で覆われている
    はるかな空
    たしかな地面
  はるかな地面があってもいいのに

ロベール・デスノスが1923年に出版した詩集「茹でられた言葉(Langage cuit,)は、実質的な処女詩集だった。この詩集の中で、デスノスはイメージを直接に言葉にしている。それはエリュアールと共通性のある作詩法といえた。

フランスのシュルレアリズムには、複数のイメージをコラージュすることから、新鮮な言葉の流れをつかみだそうとするようなところがあった。


Vent nocturne dans Langage cuit, 1923
Robert Desnos

  Sur la mer maritime se perdent les perdus
  Les morts meurent en chassant des chasseurs
  dansent en rond une ronde
  Dieux divins ! Hommes humains !
  De mes doigts digitaux je déchire une cervelle
  cérébrale.
   Quelle angoissante angoisse
  Mais les maîtresses maîtrisées ont des cheveux chevelus
   Cieux célestes
   terre terrestre
  Mais où est la terre céleste ?


関連サイト:フランス文学と詩の世界






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