死の医師ケヴォーキアン(Jack Kevorkian)死す

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死の医師(Doctor Death)と呼ばれ、先日(6月3日)83歳で自然死した病理学者のケヴォーキアン(Jack Kevorkian)をめぐって、末期患者の死ぬ権利と自殺幇助の是非について、アメリカではちょっとした議論が巻き起こったが、あまり大きな広がりにはなっていないようだ。

ケヴォーキアン氏は、がんなどの末期患者を対象にして、患者には死ぬ権利があるという確信にもとづき、自殺幇助を公然とおこなって来た。氏の手を借りて自殺した人の数は120人にも及ぶ。

氏はこうした行為を包み隠さず公表し、末期患者に死ぬ権利を認めるよう、社会に訴えてきた。死ぬ権利が認められれば、自殺幇助も正当な行為となる。こうした氏の主張は、一定の数の理解者を生んでも来た。。

しかし1999年に、氏の行為は殺人にあたるとの判決が出され、氏は8年間の禁固刑に処せられた。氏が関与した自殺者の中には、必ずしも末期患者とはいえないものが多数含まれており、中には自分から強く死を望んだのかどうか、あいまいなものもいたと、裁判所は判断したのだった。

2007年にミシガン州の刑務所から出てきたとき、氏は一躍時の人になり、患者の死ぬ権利と医師の自殺幇助の正当性が論じられた。しかしそのときにも議論は深まらなかった。

最近のメディアの論調をみても、アメリカ人が自殺幇助を積極的に認めようという風潮は強くはないようだ。(写真はAFPから)


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