ミハイル・プロホーロフ(Михаил Дмитриевич Прохоров)の遠大な計画

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ロシアの中道右派政党・右翼運動党(Всероссийская политическая партия <ПРАВОЕ ДЕЛО>)の新しい党首に実業家で巨万の富を持つとされるミハイル・プロホーロフ(Михаил Дмитриевич Прохоров)氏が選ばれた。プロホーロフ氏はかねてよりプーチンを公然と批判し、ホドルコフスキーの釈放を主張してきた人物だ。反プーチン勢力を糾合して、ロシア政治に新しい旋風を巻き起こすことができるか、俄然世界中の注目を集めている。

右翼運動党はいまのところ泡沫政党のようなもので、国会には足場を持っていない。プロホーロフ氏はそんな政党を鍛え上げて、次の選挙では15パーセントの投票を得たいとしている。

彼の最終的な目的は、ロシアに二大政党制を根づかせることだ。現状は統一ロシアが圧倒的な支配力を持ち、事実上の一党独裁になっている、それでは健全な民主主義とはいえない。これがプロホーロフ氏の基本的なスタンスだ。

個別政策としては、市長や州知事の直接公選制の復活、警察や司法機関の長官を公選制に改めることを上げている。ロシアに蔓延する権力による腐敗の進行を止めようという考えだ。

ロシアでは、プーチンの怒りを買ったものは長生きできないという、暗黙の了解がある。ミハイル・プロホーロフが果たして長生きしてロシアの政治を変える原動力となれるかどうか、早くも世界中の注目するところとなっている。





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