東坡八首其一:蘇軾の詩を読む

| コメント(0) | トラックバック(0)

蘇軾の詩から「東坡八首其一」

  廢壘無人顧  廢壘人の顧る無く
  頽垣滿蓬蒿  頽垣蓬蒿滿つ
  誰能捐筋力  誰か能く筋力を捐てん
  歳晩不償勞  歳晩勞を償はず
  獨有孤旅人  獨り孤旅の人有り
  天窮無所逃  天窮せしめて逃るる所無し
  端來拾瓦礫  端(まさ)に來りて瓦礫を拾ふ
  歳旱土不膏  歳旱して土膏ならず
  崎嶇草棘中  崎嶇たり草棘の中
  欲刮一寸毛  一寸の毛を刮らんと欲す
  喟焉釋耒嘆  喟焉として耒を釋てて嘆く
  我廩何時高  我が廩何れの時にか高からん

くずれた石垣など誰もかえり見ることなく、土塀には蓬が生えているありさま、こんなところを誰が耕すというのだ、どんなにがんばったところで収穫は望めないのだ

ここに一人の孤独な老人がいる、貧窮して逃れるところもない、仕方なくこの痩せた土地を耕すしか道はない、だが旱続きで土地は痩せたままなのだ

伸び放題の草に埋もれて、狭い土地を耕そうとする、そのうちがっかりしてスキをすてて嘆くのだ、一体自分の米倉はいつになったらいっぱいになるのかと


関連記事:漢詩と中国文化蘇軾





≪ 東坡八首(敘):蘇軾 | 漢詩と中国文化 | 東坡八首其二:蘇軾を読む ≫

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.hix05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/3463

コメントする



アーカイブ

Powered by Movable Type 4.24-ja

本日
昨日

この記事について

このページは、が2011年9月14日 19:17に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「現代のスフィンクス(Sphynx Cat)」です。

次のブログ記事は「ロシアと北朝鮮の合同軍事演習は何を意味するか」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。