一見のどかな農村風景をえがいたこの絵は、ネーデルラントの諺、「鳥の巣がどこにあるかを知っているものは知識を持つが、それを取るものは巣を持つ」を形象化したのだと解釈されている。
この解釈によれば、木によじ登って鳥の巣を盗もうとしている男の方が利口で、それを見逃し通り過ぎる男は賢くないということになる。
賢くない方の男が、人さし指を突き出しているのは、鳥の巣泥棒を非難していると解釈できなくはないが、じつはこれは、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「洗礼者聖ヨハネ」のパロディだという解釈もある。
それによれば、ブリューゲルはこの絵を通じて、自分のイタリア絵画に関する教養を見せびらかしたのだ、ということになる。
(1568年、板に油彩、59×68cm、ウィーン美術館)
関連サイト: ブリューゲルの世界|ブリューゲルの版画
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