2012年6月アーカイブ

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中国で女性飛行士が初めて天空を翔けた。劉洋(Liu Yang)さん33歳、中国空軍のパイロットだ。宇宙船神舟9号に乗って宇宙空間に飛び立ち、無人実験機天宮1号とドッキング、数日間の滞在中、与えられたミッションを果し、無事地球上に帰還した。

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東京で数万人規模のデモを見るのは何十年ぶりのことだろう。1960年代末以来のことではなかろうか。こんなにも長い間、デモと無縁だった日本で、数万人もの人々がデモを組み、首相官邸前に押し寄せた、というのはただ事ではない。(主催者は15万といい、警視庁では、1万7千人といっている)

紹聖元年、蘇軾は恵州に到着すると嘉祐寺に寄寓した。そこには近隣から多くの人々が訪ねてきたが、恵州知事詹範もその一人だった。詹守とは、知事詹範という意である。

スティグリッツ博士と言えば、クルーグマン教授と並んで、市場原理主義者たちの最強の敵として知られる。その言うところは論旨明快で、しかも経済の現実を良く説明しえているというので、市場原理主義の破綻が明らかになった今日、経済理論として主流の場に躍り出てもおかしくない。ところが、現実にはなかなかそうはならないで、相変わらず新古典派経済学の考え方が大手を振ってまかり通っている。その主流派の経済学の実験場になっているのが、IMF、世界銀行、WTOといった国際経済機関であり、かれらはグローバリズムを推進すると称して、相変わらず世界中の人々を不幸に陥れている、とスティグリッツ博士は言うのだ。

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烏鎮は、上海と杭州を結ぶ線の杭州寄り、浙江省嘉興市の桐郷市に位置し、京杭運河(いわゆる大運河)に面する水郷地帯である。筆者は江南旅行の折に、無錫から杭州にいたる途中、この観光ポイントをおとずれた。

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言うのが憚られるというか、ちょっぴり気恥ずかしというか、それでも言わせてもらうと、筆者は小さい頃に、双子の歌手として一世を風靡したザ・ピーナツの、大ファンだったのだった。彼女らの歌声は、子ども心にも、なんとなくうっとりするものがあった。彼女らは、とにかく可愛かったし、歌もうまかった。そんな彼女らが、次のような歌を歌っていた。

「ドン・キホーテは、あらゆる小説の中でもっともスペイン的なのである」と、メキシコの著名な作家カルロス・フェンテスはいう。しかしセルバンテスの小説は同時に「歴史がスペインに対して拒んだものになった」ともいう。「というのは、芸術は歴史が殺してしまったものに生命を与えるものだからである。芸術は、歴史が否定し、沈黙させたもの、あるいは迫害したものに声を与える。芸術は、歴史の虚偽の手から真実を救済する」(牛島信明訳、以下同じ)

無覚先生:やあ、お久しぶり。ところで、ついに消費税の増税案が衆議院を通りましたね。通ったとはいえ、変な問題がいくつもくっついていて、どうもわかりにくいところが多かったね。まず、民主党内であれだけ議論があったものを、野田さんが、自民、公明を抱き込んで成立させた。おかげで民主党は分裂の可能性が一気に高まった、これはまあ、ジャーナリズム得意の政局がらみの話だよね。もう一つ、民主党には、マニフェスト違反への批判にどうこたえるのか、そこが良くわからない、野田さん自身は、自分は十分に応えたつもりのようだが、国民の殆どは、どうもそうは思っていない。更に、そもそも今現在、消費税を上げることにどれだけの正当性があるのか、そこのところがいま一つ不透明だ、そんな問題もある。ともあれ、今回の野田さんのやり方は、決められない政治からの脱却だと褒める意見がある一方、国民への公約よりも、自民・公明との野合を優先させたもので、民主主義への敵対行為だと、厳しい批判もある。相変わらず、日本の政治には分からないところが多い、あらためてそんなことを感じさせられたね。

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「シリアは戦争状態」 シリアのアサド大統領が、26日の閣議でこう述べたそうだ。アサド大統領はこれまでシリアが内戦状態にあることを認めず、一部の反体制派がテロ活動をしているだけだと表明していたが、シリアが初めて内戦状態にあることを認めた形だ。これにともない、政府軍による反体制派への攻撃に、総動員体制で臨むことを表明した。

山口仲美著「日本語の歴史」(岩波新書)は、話し言葉と書き言葉の相互作用を中心に日本語の歴史を取り上げたものである。

ドイツは第二次世界大戦の敗戦国として連合国の占領を受け、連合国の思惑に振り回されながら戦後の復興を成し遂げたという点で、日本とは大きな共通点がある。しかし、冷戦のあおりをうけて国が分裂し、東西が鋭く対立したこと、その過程で国土の大きな部分を失うことになったこと、などの点では、日本よりはるかに困難な歴史をたどってきた。そんなドイツの戦後史について、筆者はまだ体系的にカバーしたことが無かったので、その穴を埋めようと、まず取り掛かったのがこの本である。

インパール作戦に対して、児島襄氏は「悲劇の」という形容詞を冠した(「太平洋戦争」)が、筆者には「噴飯もの」という言葉しか思い浮かばない。この作戦は周知のとおり、無謀な作戦による当然視された敗北であったわけだが、帝国陸軍上層部の無能な連中の無責任な指導によって、何万という日本兵が無駄死をさせられたことを思えば、悲しみよりも憤りの感情が先立とうというものだ。

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6月16-17日にかけて行われたエジプトの大統領選挙決選投票の結果が24日に発表され、ムスリム同胞団を基盤とする政党イスラム自由正義党のムハンマド・ムルシ氏が、軍部が推すアフマド・シャフィーク氏を僅差で破り、エジプトでは初めてのイスラム大統領となった。

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最後の審判は、中世からルネサンスを生きていたヨーロッパの人々にとって、最大の関心事だった。なぜなら誰もがそれを免れることはできないからだ。誰もが、世界の週末に催される最後の審判の法廷に引き出され、そのものの信仰や行為の如何に応じて裁きを下される。神によって嘉された人々は天国に、神によって退けられた人々は地獄へ行く。それは誰もが逃れられないことなのだ。

大国の指標の一つとして20-50クラブというのがあるのだそうだ。一人当たり国民所得が2万ドル以上で、人口が5000万人以上の国からなる。豊かな経済大国といったイメージだが、韓国はその7番目のメンバー入りを果たした。

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写真(ナショナル・ジオグラフィック)は埋葬当時の兵馬俑を再現したCG像。2009年に始まった第三次調査結果の成果を踏まえ、ナショナル・ジオグラフィックの研究チームが再現したものだ。ここでは全体を俯瞰したイメージが写っているが、一体づつ詳細に浮かび上がらせることもできる。

ロベール・デスノスの「おりこうさんのおとぎ歌」から「ホタル(Le Ver luisant)」(壺齋散人訳)

  ホタルは真夜中に光る
  星空の下で光る
  そしてあらゆるものが眠るとき
  月にいって食事をするのさ

「日本ついに核武装の道」 こんな見出しを掲げたのは「朝鮮日報」など韓国の各紙、先日(6月20日)成立した原子力規制委員会設置法の付則に、原子力の利用目的として「安全保障」の文言が盛り込まれたことに対して反応したものだ。中には、日本が核武装するなら韓国も対抗して核武装すべきだ、と気の早い主張をするものもいる。また、民間のみならず韓国政府も、日本が核武装国に転換する可能性は低いと判断しながらも、日本の動きを注視している、と言明した。

紹聖元年(1094)10月2日、蘇軾は流謫地である惠州についた。前任地の定州を出発したのが4月のことだから、2000キロ以上の道のりを、半年近くかかってたどりついた訳である。旅の途中で蘇軾は、弟の蘇鉄を徐州に訪ね、また家族の大部分を江南の町宜興にあずけてきた。

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G20の場を利用して、プーチンとオバマが会談した。プーチンにとっては、アメリカ大統領と会談するのは、大統領職に復活して以来初めてのことだ。先日は、G8の席に自ら出席せず、メドヴェージェフを代理に立てたプーチンだが、G20の場は、欧米以外の広範な勢力をも代表しているとあって、自ら出席した形だ。そんなプーチンとの会談を、オバマは首を長くして待っていたフシがある。

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無錫は太湖北岸の町であり、また市内には隋代に作られた大運河が貫流している。大運河のほかにも大小無数の運河が掘られ、江南の典型的な水郷都市である。日本企業の進出も盛んだと聞いたが、市最大の産業は太湖でとれる淡水真珠の加工だと聞いた。

民主党が選挙制度改革の目玉として提案した小選挙区比例代表連用制は、公明党はじめ小政党にとっては、有利になるとあって評判がいいが、自民党には至って評判が悪い。というのも、この制度を適用されると、国会における議席配分上、自民党にとっては格段に不利益に働くからだ。それ故自民党の先生たちの中には、危機感を募らせ、これを憲法違反だといって、絶対粉砕を叫んでいるのもいるという。

「東電は法的処理をしておくべきだった」 こんな趣旨のことを、経済産業省電気料金審査専門委員会の安念潤司委員長がつぶやいた、と朝日のコラムが紹介しているのを読んで、やはりそうしておくべきだったのかな、と筆者も感じた次第だった。

群像の「日本の作家」特集の村上春樹編を、アマゾンの中古サイトから取り寄せて読んだ。いろんな作家の村上春樹評が載っている。文壇からはとかく無視されがちとの評判がある村上だが、この特集には、村上に対して理解のある人たちの文章が集められている。といっても、あまり印象に残るようなものはなかったが、ひとつ印象的なものがあった。丸谷才一氏が、村上の三度にわたる受賞に際して、選者の立場からコメントした、それぞれに短い文章だ。

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「東京電力」は、福島第一原発事故についての最終報告書をまとめ、20日に会見を開いて発表した。その中で東電は、津波に対する備えが十分ではなかったと認める一方、東電を含めた原発関係者は想定をはるかに超えた事態の発生を誰も予測していなかったため、事故を防ぐ手立てがなかったと述べ、この事故が基本的には天災だったと主張した。

「昭和天皇は言語能力が低かった」、こんな趣旨のことを丸谷才一さんが「ゴシップ的日本語論」という小文の中で書いている。丸谷さん自身は昭和天皇について詳しく研究したわけではないらしいので、その説は鳥居民氏(昭和二十年)とハーバート・ビックス氏(ヒロヒトと近代日本の形成)の研究をよりどころにしている。

アッツ島の玉砕は、玉砕という言葉が使われた最初のケースだった。それは文字通り全滅を意味する言葉だった。実際、アッツ島に展開していた日本軍約2600名のうち、捕虜になった29名を除いて全員が戦死したのだった。軍の首脳はさすがに全滅と云う言葉が憚られて、玉砕と云う美辞を使ったのだろう。

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NHKスペシャル「宇宙の渚」シリーズ最終回は「46億年の旅人 流星」 宇宙飛行士古川さんが撮影した流星の映像300枚をもとに、流星発生のメカニズムを説明するかたわら、流星が地球に生命をもたらした可能性などについて、興味深い解説を行っていた。

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三連祭壇画の両翼を閉じると、そこには外翼画が現れる。干草車の場合は、行商人を描いたものだ。干草車本体とこの絵とがどんな関係にあるのか、正確にはわからないが、本体が人間の欲望を描いていることから、この絵も、欲望と邪悪に包まれた世界を描いたのだ、とする解釈も成り立ちうる。

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人類最古の壁画である可能性が高いものが、スペイン北部ビスケー湾にある洞窟の中で発見された。これまでは、1994年にフランスで発見されたショーヴェ壁画が人類最古とされてきたが、ショーヴェ壁画が3万2000年前のものだとされているのに対して、今回発見された壁画は4万800年以上前のものである可能性が高いといる。もしそうだとしたら、この壁画は、ネアンデルタール人が作成した可能性もある。

ロベール・デスノスの「おりこうさんのおとぎ歌」から「アリクイ(Le Tamanoir)」(壺齋散人訳)

  ―アリクイを見たことある?
  青い空 灰色の空 白い空 黒い空
  ―アリクイを見たことある?
  青い目 灰色の目 白い目 黒い目
  ―アリクイを見たことある?
  青いワイン 灰色のワイン 白いワイン 黒いワイン

雑誌「世界」の7月号は「橋下維新」と題して大阪維新の会を率いる橋本徹氏の政治手法について特集を組んでいる。副題に「自治なき改革の内実」とあるとおり、批判的な記事を集めている。5月号では「教育に政治が介入するとき」と題して、橋本氏による教育への露骨な政治介入を批判する特集をしていたから、リベラル派で鳴らす「世界」としては、かなりな身の入れようだ。

招聖元年(1094)6月、蘇軾は南京に到着したところで、自分に関する新たな情報に接した。英州知事の辞令は撤回され、恵州に流罪という情報である。恵州は英州を超えた先にある。

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「アルジェリアのバラ」として知られる歌手ワルダ(Warda Al Jazairia)が、5月17日にカイロで、72歳で死ぬと、大勢の人々が弔問のために集まってきたそうだ。彼女はウム・カルスーム(Oum Kalthoum)と並んで、アラブの連帯のシンボルだったという。

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蘇州市内には、運河が網の目のように張り巡らされている。蘇州市街は太湖の東側に展開する街だが、その太湖と多数の湖とを結んで、運河が毛細血管のように張り巡らされているわけである。

ユーロは解体寸前の危機に直面している。解体せずにユーロ圏というものを維持していくためには、一つの選択肢しかない。アメリカ型の連邦制に、即時移行することだ。もはや残された時間はほとんどない。こう断言しているのは、ニアル・ファーガソンだ。Europe's Lehman Brothers Moment Newsweek

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6月12日にモスクワ中心部で行われた反プーチンデモには、事前予想を上回る5万人が参加して、大いに盛り上がったそうだ。アレクセイ・ナヴァーリヌィらデモ組織者が、治安機関に拘束されて不在だったにもかかわらずだ。そのうえ、デモは大した混乱もなく終わった。官憲側が自重したという見方もある。

内田樹氏は、「風の歌を聴け」が出たときからの村上ファンで、その後一貫して村上春樹を評価する論陣を張ってきた。川本三郎氏が、「風の音を聴け」と「1973年のピンボール」を絶賛しながら、「羊を巡る冒険」あたりからついていけなくなったらしいのに対して、内田氏はますます村上の評価を強めた。村上が日本の文壇社会の中でずっと無視されてきたことを考えれば、筋金入りの村上理解者だということができよう。

5月26日に、フロリダ州の路上で、裸体の若い男が初老のホームレスの男性を襲い、その男性の顔を食いちぎっているところを、駆けつけた警察官によって射殺されるというおぞましい事件が起こった。顔を食われた男性は、一命は取り留めたものの、両目をはじめ顔の4分の3を失ったということだ。

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狂言「文山立」は、山賊の喧嘩を描いたもので、「集狂言」に分類されている。集狂言というのは、狂言における代表的な人物類型に収まらない雑多なものを集めた分類で、「その他の狂言」といったところである。

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経済誌 Economist の最近号が、空洞化が急速に進む日本経済について言及している。The hollow men The deindustrialisation of Japan may be neither as complete nor as damaging as feared By Banyan

連合艦隊司令長官山本五十六が戦死したのは1943年4月18日。ガダルカナルとニューギニア戦線で日本海軍は大打撃を受け、落日に向かって突き進み始めていたが、その落ち目を象徴するような事件だった。山本五十六の死によって、日本海軍は物理的にも精神的にも一層落ちこんでいったのである、と児島襄はいう(太平洋戦争)。

EUがスペインの銀行支援として100億ユーロを拠出することにスペインのラホイ首相が同意した。「同意した」というのは、直前までスペインがEUによる支援を拒絶しており、それに対してEUが、危機が深刻化する前に、支援を要請しろというシグナルを出していた事実があるからだ。

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写真(ロイターから)は、真っ裸になって自転車に乗り、マドリードの街角を走り回る男女だ。彼らはたんなるヌーディストでもないし、ましてや変態人間でもない。車社会に抗議して、グリーン・エネルギーの普及を主張する人々だ。

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三連祭壇画「干草車」の右翼が地獄のイメージを表していることは間違いないが、それが地獄そのものなのか、それとも地獄の入り口なのか、については議論がある。というのも、ここに描かれている塔のような構築物が地獄の入り口なのではないかとの見方もあるからだ。人によっては、それを地獄が多層的な構成をとっているのだとみる者もいる。

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NHKスペシャルの特集「メガクェイク」第三集が、「"大変動期"最悪のシナリオに備えろ」と題して、かなりショッキングな予測をしていた。あの3.11が引き金になって、日本は地震の大変動期に入ったのではないか、そのため関東にも巨大地震が発生する可能性が高まり、また富士山も大噴火するかもしれない、というのだ。

ロベール・デスノスの「おりこうさんのおとぎ歌」から「ペリカン(Le Pélican)」(壺齋散人訳)

  キャプテンのジョナサンが
  18歳になったある日
  東の海の果ての島で
  一羽のペリカンを捕まえました

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宇宙についての重要な情報や映像を地球に送り続けてくれたハッブル宇宙望遠鏡も、あと2年ほどで運用が終了する。その後の後継機については、2018年のジェームズ・ウェッブ望遠鏡の打ち上げまで予定がない。ところが、ハッブル望遠鏡級のものが、まだ2台残っていることがわかり、NASAや世界中の研究者たちを興奮させた。

紹聖元年(1094)四月、章敦が宰相の地位に着くと、旧法党への大弾圧が始まった。蘇軾はまず四月早々に、中央での官職をすべて剥奪されて英州(広東省英徳県)の知事に任命されたが、引き続き六月には恵州(広東省恵州市)へ流謫されることになった。政府の高官を務めた人間が、大庾嶺を超えて広東の彼方に流謫されるのは、蘇軾が初めてであった。

プラウダの英語版(WEB)は時折愉快な自虐記事を掲載するが、6月6日付の記事にも、そんなのがあった。ロシア人を二流国民扱いする西側ジャーナリズムに腹を立てたらしい記者が、ロシア人は何故ダメな民族なのか、その所以をアイロニックに分析してみせたものだ。

15年前におきた東電女性社員殺害事件について、東京高裁が再審決定をしたうえで、被疑者のネパール人マイナリさんを釈放した。これに対して東京高検はただちに意義を申し立てたが、それに対しては批判の声が大きいようだ。

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蘇州は大都会だが、昔をしのばせる光景があちこちに残っている。なかでも、平江路は、山塘街と並んで、古い街並みが残っているところだ。

円高が進行する中で、かつて中小企業が銀行から買わされた為替関連の金融デリバティブ商品に大きな損失が出ている。体力の弱い中小企業にとっては、経営を圧迫する要因ともなっているが、なかなか解約できないでいる。解約できたとしても、高い解約金を取られることは無論、契約先の銀行から融資を引き上げると脅かされたり、不利な事態にさらされているというから、深刻な話というべきだ。

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先日行われたG8サミットにはメドヴェージェフを代理に立てたプーチンが、北京で開催された上海協力機構には自ら出席した。またそれに先立ち、中国の胡錦濤主席とトップ会談を行い、ロシアが東アジア、特に中国を重視していることをアピールした。

「僕は文章を書く方法というか、書き方みたいなものは誰にも教わらなかったし、とくに勉強もしていません。で、何から書き方を学んだかというと、音楽から学んだんです。それで、何が大事かっていうと、リズムですよね。文章にリズムがないと、そんなもの誰も読まないんです。前に前にと読み手を送っていく内在的な律動感というか・・・」

寺島実郎氏が雑誌「世界」六月号に寄稿した小論「戦後日本と原子力」の中で、日本は「米国の核の傘に守られながら、脱・原発は可能なのか」との問題提起を投げかけている。その上で、「脱・原発」を語る人は善良で人道的価値に溢れる人が多いが、その主張には、「<非武装中立論>にも通じる虚弱さを感じる」と言っている。

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この日(6月6日)金星が太陽面の前を横切る珍しい現象が見られるとあって期待していたが、あいにく朝から雨模様で、金星はおろか太陽の影さえ見えない。現象は7時過に始まり、午後1時ちょっと過ぎまで続くというが、正午を過ぎても晴れる気配がしない。そこですっかりあきらめて、トマトとスイートバジルのスパゲッティを作って昼飯を食っていたところ、午後1時ちょっと前になって、空が急に明るくなった。

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能「船弁慶」は、世阿弥の甥観世小次郎信光の代表作である。世阿弥が幽玄を旨として当時の支配階級たる武家の趣味にこたえようとしたのに対して、信光は演劇的要素の強い大衆受けする作品を書いた。その点で世阿弥の能とは対極に位置する。

ゴーン日産社長の年間報酬が10億円を突破するそうだ。10億円と言われても、筆者のような貧乏人には実感がわかない。当のゴーン氏によれば、別に取り分けて高い金額ではなく、世界の相場からすればリーズナブルな金額なのだそうだ。

ミッドウェー海戦の敗北に続いて、日本軍が連合軍に敗退したガダルカナル島の戦いは、日本のその後の敗色を濃厚なものにした。しかもその負け方は、日本にとって厳しいものだった。相手の能力を甘く見たことが災いして、中途半端な攻撃を繰り返し、それがことごとく失敗していく過程で、のっぴきならない事態に追い込まれていったのだ。

経済学者ポール・クルーグマンの最新の著作「今すぐ不況を終わらせろ End this Depression Now」の書評が,Guardian のサイトに載っていた。Paul Krugman: 'I'm sick of being Cassandra. I'd like to win for once'

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ボスの大作「干草車」には、怪物のイメージがたくさん登場する。一つは中央画面で干草車を引っ張っている怪物たち、もうひとつは地獄で跳梁している怪物たちである。

ギャラップが一般のアメリカ人を対象に、今年5月に実施した最新の世論調査によれば、人間は今から1万年前に、神がご自身の姿に似せて作ったとする聖書の教えを、いまだに信じている人が46パーセントもいたということだ。1982年の調査では、この割合は44パーセントだったから、30年の間でかえって増加したということになる。

紀伊半島の旅の最後は高野山だ。高野山へは25年ほど前に、二人の息子を連れて来たことがあった。その折には、山上に広がる寺域全体が非常に静かだったこと、白い衣装で身を包んだお遍路さんのグループを至る所で見かけたこと、そのお遍路さんたちが奥の院に向かって声明を唱えていたこと、などが記憶の底に残っている。

ロベール・デスノスの「おりこうさんのおとぎ歌」から「チョウチョ(Le Papillon)」(壺齋散人訳)

  チョウチョが3億匹
  シャティヨンにやってきて
  そこでスープを飲んだ
  シャティヨン・シュル・ロワール
  シャティヨン・シュル・マルヌ
  シャティヨン・シュル・セーヌ

今年の1月ー2月にかけて、北朝鮮南部の黄海南道で大量の餓死者が出たことについて、北朝鮮当局はそれを、軍への過剰な食糧供出が原因の事実上の「人災」だと認めた。非常に異例なことだ。

三日目の朝、旅館から船に乗って対岸に渡り、そこからバスで熊野川を遡り、熊野本宮大社に向かった。この流域もまた昨年の水害の跡があちこちに見られた。

元祐八年(1093)、蘇軾は大事な女性を二人、相次いで失った。妻が8月1日に、そして太皇太后が9月3日に死んだのだ。妻の死に際して、蘇軾は祭文を作成して、妻がいかに心の広い、寛大な女性であったかを回想した。

神野直彦氏は、金子勝氏とともに、小泉構造改革に象徴される新自由主義的な経済思想に一貫して批判的な態度を取ってきた。批判的と言うより、敵視していると言ったほうが良い。たしかにその舌鋒は、金子氏のものよりも鋭い。そのため氏の言説はとかく異端視され、氏自身も自分の説が異端であることを認めているほどだ。

紀伊半島の旅二日目は南紀勝浦温泉のホテル浦島に泊った。この温泉は、昔から新婚旅行のメッカとして知られていて、我々の仲間のミーさんあひるも、新婚旅行はここにきたそうだ。筆者は二十数年前に、子どもたちを連れて南紀旅行をした際に、東京からサンフラワー号に乗ってここに上陸したものだったが、その折には通り過ぎるだけだった。

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蘇州城にはかつて8つの門があったが、今は一つしか残っていない。それがこの盤門だ。なんでも紀元前500年ごろに、蘇州城の水門八門のひとつとして作られたものだそうだ。



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