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人間の科学



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2008年3月29日

尻尾の話:二足直立歩行と骨盤底筋

地球上に生息する脊椎動物のうちで、人間を含む霊長目だけは尻尾を持っていない。霊長目はチンパンジーと人間の共通の祖先が登場したときには、既に尻尾を失っていたが、それが何時頃に遡るのかについては、霊長目全体の祖先が二足歩行を始めた時であろうと考えられる。というのも、二足直立歩行と尻尾の不在は切り離しがたく結びついていると思われるからだ。

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2008年4月 5日

睡眠と女性の成人病

睡眠は、特に女性にとっては、美容と深い関連がある。寝不足がたたると、いわゆる寝ぼけ眼になることはもちろん、肌も荒れがちになるし、美容によくないことは経験的に良く知られているところだ。睡眠不足の影響はそれのみにとどまらない。特に女性の場合には、心筋梗塞や糖尿病の引き金にもなることが、最近少しずつわかってきた。

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2008年4月17日

言語と発声器官:人間の顎と喉頭部の進化

言語を操るためには高度な知性が必要なことはいうまでもない。目前に展開する対象を弁別することに始まり、対象を構成する要素間の関係やそれらの生起や因果関係についての論理的な思考過程があってこそ、言語は可能となる。というより言語とは、思考の過程そのものが知覚しうる形をとって現れたものなのだ。

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2008年7月13日

男の老化と勃起能力

人が自分の老化を実感するのには、様々なきっかけがある。まず外貌だ。髪の毛が白くなり、肌がたるんで、そこここに目障りな皴やしみができる。目には輝きがなくなり、何となくうつろな表情が、老いを、自分にも他人にも感じさせる。

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2008年8月 8日

フタオマキザルの二足歩行

地上の動物の中で二足歩行を常態としているものは人間だけである。人間に近い類人猿であるチンパンジーも二足歩行をするが、普通は四肢を用いて歩行する。二足歩行を常態として行うには、骨格や筋肉組織がそれに対応できていなければならない。背骨がS字型を描き、太股を中心にした脚の筋肉と骨盤底筋が発達していることが必要条件である。

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2008年8月14日

怠け者の遺伝子?

世の中には勤勉で働き者の人間がいる一方で、働くことの嫌いな怠け者の人間がいるものだ。これは動物についてもいえる。「ナマケモノ」のように、種全体が怠け癖に染まった動物がいるほか、一例をネズミにとって見ても、動き回るのが好きなやつと、じっとしているのが好きなやつが混在している。

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2008年8月16日

女は何故男より長生きするか?

昔から、女が男より長生きすることは、経験的に知られている。今日の先進諸国においては、女の平均寿命は男より5年から10年長い。100歳以上生きる人の圧倒的多数は女である。何故そうなのか。

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2008年8月20日

ランニングは長生きの秘訣

歩くこと、走ることは、運動の中でも基本的なものだから、健康にプラスに働くことはいうまでもない。走ることつまりランニングは、長生きにもつながる。スタンフォード大学の研究グループは、ランニングが寿命を長引かせる効果について研究を重ねた結果、それを数字の上でも実証してみせた。

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2008年8月23日

くよくよしないでハッピーでいよう

人間つねにハッピーな気分でいたいものだ。ハッピーな気分に浸っていられれば、生きていることが楽しいし、その結果世界に対して活動的で開かれた姿勢をとることができる。また自分自身に充実感が持て、出来事に関してよりよい選択を下し、周囲ともよりよい友好関係を築くことができる。

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2008年10月 6日

腰痛は二足歩行の宿命か?

腰痛は二足歩行を選択した人類にとって宿命の病だといわれてきた。約600万年前に、チンパンジーと共通の祖先から枝分かれして以来、人類は二足で直立するようになって、脊椎で重い上体を支えなければならなくなり、その結果腰痛に悩むようになったとされてきたのである。

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2008年10月28日

屁の成分が血圧をコントロールする:硫化水素の効用

人間を含めて哺乳類の屁が臭い理由は、屁の中に含まれている硫化水素の匂いにある。腐った卵が発するのと同じ気体である。化学的には、硫黄と水素の化合物で、箱根の大涌谷など火山地帯からも放出されている。哺乳類の場合には、直腸にいるバクテリアがこの気体を生成し、肛門を通じて放出しているのだ。

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2008年11月19日

肥満と糖尿病と日本人

肥満の行き着く先が糖尿病だということは誰でも知っている。人が何故肥満するかといえば、それは摂取する栄養分が代謝に必要なエネルギー源を上回るからだ。人間の体はこの余計な栄養分を脂肪などの形で細胞内に蓄える。一種の貯蓄と考えてよい。ところが肥満があまりにも進むと、この貯蓄の機能がうまく働かなくなる。その結果血液中の栄養分は細胞によって吸収されずにそのまま血液中に残り続ける。これが糖尿病発症メカニズムの基本パターンである。

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2009年1月13日

女と男の違い:脳の構造差

女と男とでは、生殖という共通の目的に向かって異なる機能を果たすようにできている。これは人間に限らず、動物植物を通じて二倍体を選んだ生き物の宿命だ。機能が異なるのであるから、身体の構造もそれによって異なるし、行動様式にもさまざまな相違が見られる。男は概して社会的かつ攻撃的であり、女は概して家庭的かつ包容性に富んでいるといった具合に。

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2009年1月19日

男が消える日:Y染色体消滅の危機

人間は男女が揃って始めて種として存続できる。どちらがいなくても子孫は残せない。当たり前のことだが、この当たり前がいつか実現することが確実なのだという。地球上から人間の男が消え、したがって人類そのものが消滅することは時間の問題だというのだ。この戦慄すべきことがらについて、NHKの科学番組が細かく解説していた。

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2009年2月 3日

8人の子どもを出産して14人の子持ちになった女性

先日アメリカで8人の子どもを出産した女性が世界中の話題になった。この女性にはすでに6人の子どもがあり、新しく生まれてきた子どもを加えると、実に14人もの子どもたちの母親になるというのだ。

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2009年3月14日

気温の上昇と頭痛、気圧の低下と偏頭痛

気温の急激な上昇や気圧の変化が頭痛や偏頭痛の原因になっているらしいことが、最近の研究で明らかになってきた。アメリカのケネス・ムカマル Kenneth Mukamal 博士らのグループによれば、気温が短時間で5度上昇すると、およそ8パーセントの人が烈しい頭痛を訴えるようになるという。

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2009年3月21日

アルツハイマー病の早期発見

世界規模で高齢化が進む中、アルツハイマー病の患者も増大し続けている。現在地球全体で2600万人がかかっているといわれるが、この趨勢が続くと、2050年には1億600万人がアルツハイマー病になるだろうと推測されている。

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2009年4月26日

メキシコの豚インフルエンザ

メキシコで発生した豚インフルエンザが大きな騒ぎを引き起こしている。4月13日に新型のウィルスであることが確認されて以来、今日(現地時間4月25日)までのわずか10日余りの間に、メキシコでの患者は1300人を越し、そのうち80人以上が死んだ。またメキシコと国境を接するカリフォルニアやテキサスでも患者の発生が報告されている。

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